経営

水道を救え

日本や、世界の水道網は老朽化により、更新の時期を迎えている。著者はAIベンチャーを立ち上げ、シュミレーション技術によりその最適化を図る。コスト圧縮と同時にビックデータの活用により、AIはさらに進化する。シビックプライドを持った公務員をサポート…

拝啓人事部長殿

著者は新卒でトヨタ人事部に入社、その後サイボウズへ転職。全く異なる風土での経験から、トヨタの人事部長宛ての手紙の形で、未来の人事政策を提言する。中盤は先進12社の取材を含む。デジタルネイティブの世代としてはネット空間のような会社組織が理想。…

組織のネコという働き方。

新しいタイプの組織人材論。人材をイヌとネコに大別。それぞれ他律的、自律的。上位にはライオンとトラ。日本型組織は圧倒的に従順なイヌが大勢を占めるが、近年組織に縛られず、自分で価値を見出すネコ型が増加しつつある。進化系がトラであり、本書の中盤…

世界を変える寄り道

ポケモンGOで世界を変えたナイアンティック社。グーグル発のスタートアップだが、そのコンセプトは位置情報を活かしたゲームで人をリアルな世界に出そうというもの。人間の健康と新たな繋がりを目指すミッション。ちなみにピグミンも同社の手による。著者は…

ペヤングソース焼きそばで学ぶ問題解決力

タイトルに騙された。メーカー側の実話かと思ったが、昼食の選択をめぐるユーザー側の話。ロジカルシンキング、プログラミング、イノベーションの3本立てを極めて平易に解説。上司は抑え込まずに、自由な議論と発想を促すことが重要。 ぺヤングソースやきそ…

スモールビジネスの教科書

タイトル通り、これから起業する個人事業者への指南書。ベンチャーと異なり、安定した収益を目指す。その手法は既存ビジネスから顧客のバーニングニーズを探り、先行するビジネスをコピペして、小スケールメリットにより浸透するというモデル。ネット上での…

若者わからん

若者研究の第一人者が、ミレニアム世代の特性と企業の対応法について説く。SNSで育った彼らには、目立たぬ横並びと個人主義が特徴。合コンの幹事も嫌がる。企業や上司は上から目線は避け、横から褒めサポートすることが必要。一定レベルの権限移譲をして育て…

最強知名度の作り方

イモトのWIFIとニシタンクリニックで名を馳せた企業家。ともかく知名度優先で市場に参入、完成度は後追いさせる経営手法。具体的にはインパクトのあるCMで名前を連呼する。商品説明は極論すれば客に検索させる。効果は抜群で市場を占有。金融や採用にも好循…

WHYから始めよ

アメリカで評判のリーダー論。3層構造のメガホンを提唱する。WHY=ミッション。企業家には最上部に明確なミッションが必要。HOW(手法)、WHAT(成果)はその後についてくる。成功例としてはアップルやサウスウエスト航空さらにはキング牧師による公民権運…

データドリブン思考

経営にビックデータを活かすための啓蒙書。著者はこの分野の草分け的存在で、大阪ガスから滋賀大学の教授に転身。データ活用については組織の壁に苦労したようだ。まず強調されるのは問題解決のための課題の抽出。このステップが極めて重要だが、日本人の不…

失敗の本質を語る

著者の自叙伝。種本は私の履歴書。名著「失敗の本質」からその後の研究人生を振り返る。組織論、知識創造論。を極め独自のSECIモデルを展開。米海兵隊を自己変革する理想のモデルとする。私も考えたら結構読んではいる。特に後半生は哲学的要素も加わり、抽…

ズラシ戦略

企業の新規事業開発の指南本。その名の通り、マーケットあるいはスキルアセットを少しずらして、新たな分野を開拓する。まあ良く言われる戦略ではある。具体例を挙げ解り易く説明。キーはそれぞれの企業が持つ本質的なアセット(強み)を活かすこと。一気に…

名門再生

一度経営破綻した太平洋クラブの再生物語。新たに株主となったのはパチンコ業界の雄であるマルハン。近代的な経営手法を持ち込む。創業家一族は何かと問題の多いパチンコ業界を若者や女性に支持されるエンタメ企業に変身させた実績がある。顧客第一主義を貫…

豊田章男の覚悟

巨大企業トヨタを率いるトップの実像に迫る。リーマンショックとリコール騒動を果敢に矢面に立ち乗り切り、カリスマ性を高める。EVと水素の二本立てで将来に備える。日本の電力事情からすると、水素の線も捨てきれない。自らマウタードライバーとしてレース…

逆境を楽しむ力

著者は常勝集団帝京大ラクビー部を率いる。強さの秘訣は一言で言えば選手の自主性を育んだこと。体育会式のピラミッド組織は全否定。フラットな逆ピラミッド組織を作り上げたが、Z世代に合わせて微修正。低迷期を克服する。勉強家で最新の組織論や心理学を取…

東大生も学ぶAI経営の教科書

AI経営導入の指南書。ほとんどの日本企業が必要を感じながらも対応は立ち遅れている。当社もしかり。必要なのはグランドデザイン=ロードマップ。エクスペリエンスがベースだが具体的に何を目指すのかを見極める必要がある。トップダウンの強い方針明示も必…

アメリカの高校生が学んでいる経済の教科書

タイトル通りの内容。極めて単純なモデル化で経済から財政、金融までその仕組みと政策を平易に解説。内容的には大学教養レベルか。さすがに既知の事実が多いが、おさらいにはもってこい。挿絵や図表も多く理解が進む構成。 アメリカの高校生が学んでいる経済…

世界2.0

メタバースがもたらす新たな世界を予測、解説する。ネットの3D化はの技術は革新的で世界を一変させる可能性がある。いわく「神の民主化」により世界を創造する。ルネッサンスの再来とも表現。ゲームが入り口になるので日本にはチャンスがある。第三章が本書…

野性の経営

タイ、ゴールデントライアングルの社会変革プロジェクト。そのリーダーであるクンチャイ氏に焦点をあてる。欧米留学、王室官僚のエリートだが、率先してフィールドに入り、現場の声を聞く。ナラティブな長期ストーリーを訊かせ住民を引き込んでいく。出発点…

シン君主論

マキャベリの君主論を解説し、現代企業のリーダー論に適用する。中世フィレンツェでの著書だがその現代性に驚かされる。変化の激しい時代に強いリーダーシップで、企業文化を変革することが必要。ゲームのルールは変わり日本の終身雇用は機能せず、コーポレ…

伝説の論理思考講座

経営コンサル養成の入門書。基本のフレームワークに従い例題を提示、解り易く解説。外資系の入社試験を意識しているようなレベル感。理解はしやすいがまあ想定の範囲内。いかに視点を増やし、深堀り出来るかがKFS。ただしすべてを網羅すると無駄が多い。この…

日本の美意識で世界初に挑む

著者は西陣織老舗の12代目。衰退産業の再生のために海外進出。従来の着物の枠にとらわれず、美術工芸品として一流ブランドに認められる。京都の伝統工業でネットワークを形成。先端技術を含めた新たなコラボで世界に価値を問う。繰り返されるのは妄想をイ…

左遷社長の逆襲

キャノンの常務から、子会社キャノン電子の社長へ左遷された著者の自伝小説。赤字であった子会社の体質を一新。高収益企業体に変身させる。徹底した無駄の排除と意識改革。最終的には宇宙開発に手をつける。民生品のコストと品質で宇宙村の組織の壁に風穴を…

ファーストコールカンパニー宣言

経営コンサルの指南書。目指す所はタイトル同時、最初に選ばれる会社。高シェアとブランド戦略が重要。特にアフターケア、テクニカルサービスに注力すべき。フィードバックの源泉でもある。自社の方向性は確認できた。成功事例を対談の形で11示しているが…

日本半導体復権への道

80年代に一世を風靡した日本の半導体産業。時代に対応できずシェアは一けたに。その復活への道筋を解く。期待はロボティックス。自動運転を含める。一定の川下市場があることが条件。高齢化社会を迎える日本はその需要とメカ側の基盤があるとする。著者は…

地中の星

戦前、東京に地下鉄を走らせた男たちの物語。地下鉄の父と呼ばれた早川徳次。浅草ー上野をまず開業し、銀座、新橋を目指す。経営は苦しく常に金策に苦労する。もう一人は五島慶太、2番手としてノウハウを引き継ぐ。結局国策として大合同がなり、現在の銀座線…

AI分析でわかったトップ5%社員の習慣

謳い文句はできる社員の日常をWebカメラ等で記録し、AIで分析する。結果は人間的な魅力に富み、行動力に優れること。常にポジティブ思考であること。当たり前の結果ではある。著者はもとマイクロソフトの業務執行役員で現在は人事系コンサル。働き方改革によ…

DXの思考法

DXについてその本質を解説する。表面上のデジタル化ではなく、社会を変革する大きな流れととらえるべき。繰り返されるキーワードはレイヤーと抽象化。食に例えた比喩も適切で理解が深まる。特に経営層を意識して書かれており、真剣に受け止めたい。著者は経…

血族の王

松下幸之助の生涯を描く。幼少期から晩年まで、良く知られた成功へのエピソードだけでなく、人間的な葛藤や弱さにも迫る。特に晩年は経営への執着と一族への継承にこだわり晩節を汚した感もある。三洋の井植一族との決別、世田谷夫人の問題なの裏の事情にも…

イヤならやめろ

堀場製作所の創業者にしてレジェンドの著者が社員を鼓舞する。社内誌への投稿をまとめた1冊。繰り返されるのは時間の大切さ。コスト削減に直結するだけでなく、個人の働き方改革にも寄与する。執筆は95年とだいぶ前だがまったく古さを感じない。社内向け…