2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

[経営}作らずに創れ

リコー近藤会長の一代記。傍流のファックス部門からその業績を買われて本流複写機部門に抜擢。デジタル化複合機を世に送り出す。各場所との軋轢をおそれず、信じる馬車道を推し進めるカリスマ。実績で反対勢力を説き伏せる。人格者でもありフォロワーを獲得…

君は憲法第8章を読んだか

改憲論議の中でも9条の影に隠れてほとんど注目されない第8章。地方自治の項目だが、ここに問題の根源があるとする。兼ねてからの主張である道州制をあらためて主張。世界で戦えるための地方創生を訴える。平成維新の焼き直しの感はあるが、主張は筋が通り…

やばいLine

日本で圧倒的なシェアを誇りながら謎につつまれた企業体であるLineの実像に迫る。結論は韓国資本で、ソフトは日韓の合作。マーケットでの評価のために韓国側は表に出ないようにしている。タイトルのやばいんは光と闇の両面を示唆。著作権のもんだいやLINEい…

すべての仕事は問いからはじまる

著者はマッキンゼーでコンサルを務める。自らの実務経験から「問い」の重要性を説く。問題に対する情報収集と意識改革のためのコーチング。日常の業務から一歩引いた視座が必要。仕事や人生の原点に帰るそもそも論。いわば当たり前の内容だが実践は効きそう…

もうひとつのバルス

スタジオジブリの第一作で、名作の誉れ高い「天空の城ラピュタ」。著者はその制作担当として不眠不休で走り抜く。本書はその体験に基づく楽屋裏のエピソードをまとめたもの。宮崎監督の頭の中で複数のストーリーが展開しつつ、見切り発車でスケジュールを進…

本屋稼業

紀伊国屋書店の創業者である田辺茂一と番頭として彼を支えた松原治。文化人で理想を追う田辺を有能な実務家である松原が支える。それぞれが戦争ですべてを失いながら、戦後の復興期に斬新な投資で大型店舗を実現。それぞれの人脈と魅力が成功の要因。稀代の…

日本エリートはズレている

現役の外交官が国際社会で凋落する日本のプレゼンスに警鐘を鳴らす。グローバル化により国力の差が縮まった接戦の時代に、愛国の骨と国際化の翼とも弱い日本。自らを特別視する危険性に気付いていない。中東や中韓はそれぞれ辛酸をなめ必死の思いで努力して…

Mの暗号

旧軍の隠匿物資を巡るミステリーエンタメ。金塊の隠し場所を示した暗号を子孫たちが説くというよくある筋立て。妨害者と警察を絡めて3つ巴の争いだが、途中で先が見えてきて切迫感にかける。先祖からのメッセージというプロット事態にも無理がある。残念な…

なぜ君たちは一流のサッカー人からビジネスを学ばないの

現役から監督まで5人のサッカー人との対談。ホリエモンは聞き手というより自らの主張の方が強く繰り返される。Jリーグのアドバイザーとして危機感を持ち、プレミアリーグの設置やアジアへの進出など改革案を提唱する。分からないでは無いがややくどい。出…

シルバーデモクラシー

人口構成の変化と若者の政治離れにより、日本の選挙制度上決定権をもつことになる団塊の世代。自らその一員である著者が同世代の責任を問う一冊。過去の論説をそのまま掲載し、自らの先見性を誇る。トランプに代表されるように貧富の差を訴えるだけでは未来…

あの日

STAP細胞捏造疑惑本人による回顧録。世紀の大発見としてもてはやされながら、その後の捏造疑惑、理研教授の自殺により社会から抹殺された経緯を克明に描く。論調は自らの研究自体にミスはあったものの意図的な捏造はなく、むしろ当時研究を管理した若山…

勇者たちへの伝言

今は亡き阪急ブレーブスと西宮球場がモチーフ。過去にタイムスリップした主人公が父親と在日朝鮮人の悲恋をたどる。彼女は自ら別れをつげ北に帰国し凄惨な半生を送る。人間にとって本当の故郷は何かを問いかける力作。高井やバルボンなど実在の選手の引退後…