2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

憂鬱でなければ仕事じゃない

稀代の編集者である見城氏とITの申し子で2代でサイバーエージェントを上場した藤田氏。共著の形を取っているが、見城氏の人生訓について二人でコメントする形。社会人としての基本的なマナーからビジネス哲学、人生観まで幅広い。世代の差はあるものの両者…

片目の猿

特異才能により盗聴を得意とする主人公の経営する探偵社。楽器メーカーの産業スパイを暴くべく調査中に殺人事件に巻き込まれる。ライバル探偵社との抗争、7年前の恋人の自殺の謎。全編にはりめぐされた罠に読者ははめられていく。これをどう感じるかは評価…

営業学

大前研一率いる一新塾の講師連が「営業」について講じる。これからの営業はソリューションを提案することで、客先にとってかけがえのないパートナーたるべしが主題。「業を営む」は至言である。実践本ではなかう一段高いところから営業を論じようとしている…

カフェかもめ亭

大人のためのメルヘン小説。「コンビニたそがれ堂」の姉妹編で同じ港町にあるカフェを訪れる客達がそれぞれに不思議な体験を語る構成。単純にメルヘンではなくいじめや登校拒否など現代の病に対する批判もありやや辛口。視点はあくまで女性。文庫版に書き足…

ザチーム

ブレークした女性霊媒師を陰で支えるチームの活躍を描く。対象の部屋に不法侵入しデータを集める男性とハッカーとして情報を分析する女性。結果として意外な事実が浮かび上がるミステリー仕立て。もちろん違法行為なのだが、つい応援したくなるところがミソ…

世界の運命

エッセイ集。ここ数年の激動の世界を歴史と地政学から評する。アメリカはしだいにその地位を失い、アジアがパワーを得ていくのは大勢。ロシアと中東については悲観的。オバマについては期待しているものの、評価はいまだ定まらずといったところ。知性を感じ…

おぅねぇすてぃ

明治維新直後。幼なじみの男女が英語をキーワードにすれちがいの恋愛を繰り返す。通詞をめざす男と心ならず西洋人の妻となった女。時代の激しい流れにとまどいながらしっかり自分の人生を切り開いていく。意外なハッピーエンドだが、読む側としてはほっとし…

岩窟の聖母

ロンドンナショナルギャラリーとパリルーブル美術館にほぼ同じ作品があり、論争の対象となっている。光のとらえ方からルーブル側がオリジナル。ただしこれは教会には飾られず、ルイ12世の個人所有となった。ヨハネ信仰のため、天使ガブリエルの手が描き換…

コンビニたそがれ堂

町外れのお稲荷さんに出現する不思議なコンビニ。大事な物を無くした人間のみが立ち寄ることができ、必ず探しモノを見つけることが出来る。親子や家族の情愛をテーマに現代のファンタジーをメルヘンチックに描く。ややオーバーだが心洗われる名品。もとは児…

モダンアートアメリカン展

国立新美術館で開催中。フィリップスコレクションから100点強。総じて満足できるレベル。19世紀のリアリズムから印象派、象徴主義へと美術史通りに展示は進む。古典の重みがなく、伸び伸びとした新興国家の臭いのある前半。知らない画家がほとんどで多…

日本人のためのフェイスブック入門

その容易さと特性から急速に拡大するフェイスブックについて解説。日本では普及はまだまだだがそろそろ味見してみるか。日本人のためのフェイスブック入門 (Forest2545Shinsyo 29)作者: 松宮義仁出版社/メーカー: フォレスト出版発売日: 2011/01/07メディア:…

社長が変われば社員は変わる

ホッピーの製造会社の3代目女性社長。創業者の孫娘。無気力な会社に活を入れるため奮闘する。最初は性急な改革に社員がついてこず内乱状態になる。中小企業ならではの家族的な経営を理想とし社員の意識改革を進める。つきつめれば人間同士の信頼関係、相手…

天女像まごころ

昼休み日本橋三越の天女様に会いにいく。圧倒的な存在感だが残念ながら美術品とは認められていない雰囲気。時間が周囲に融けこました。じっくり観るのははばかれる雰囲気でした。http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/110723/index.html

日本をもう一度やり直しませんか

閉塞感のある日本の現状解析と打開への提案。坂本龍馬になぞらえ「日本を今一度せんたくいたしたく」がテーマ。21世紀はアジアの時代になるが、これは18世紀に立ち返るリオリエント。グローバル下では国力は結局人口比例となる。日本は東アジアで数少な…

官僚の責任

経産省の改革派として名を馳せた著者。日本の官僚信仰に正面から切り込む。これまでの成功は高度成長に乗っかったに過ぎず、相も変わらぬ省益優先の姿勢には未来はないと断じる。心情的には民主党シンパであるがドラスティックにバラマキ政策をあらため、痛…

前へ

東日本大震災の直後、現場で闘った数多くの無名戦士の記録。東京消防庁のハイパーレシュキュー隊が有名になったが、自衛隊や機動隊がまさに決死の思いで現場に臨んでいた。冒頭に述べられる3号機水素爆発時に現場おり、巻き込まれた自衛隊の特殊部隊などは…

オサキ鰻大食い合戦へ。

タイトルそのままの内容。白狐の化身である「オサキ」とその買い主である手代が、江戸で相次ぐ火付け事件を解決する。鰻の大食い大会を後半のヤマ場に設定。やや現実離れしたあやかしモノ。このミス大賞シリーズだが、続編。まあ軽く読めて楽しめました。476…

知らないと恥をかく世界の大問題2

著者独自の平易な口調で、現在の世界をとりまく政治、経済の状況を解説。先進国は深刻な経済不況にあり、自国の通貨安を誘導している。新興国は好調だがそれぞれに抱える不安定要因も多い。あまり目新しい情報はないが、自分の認識を再確認する目的はかなえ…

平成関東大震災

シュミレーション小説。新宿の都庁で被災した中年サラリーマンが、墨田区の自宅に徒歩で帰りつくまでを描く。解説役につくのは関東大震災で命を落とした祖父という設定。物理的な復興はもちろんだが、すべてを失った後の心のケアがいかに大事かが、しっかり…

灼熱アジア

NHKスペシャルの書籍化。脱日入亜を合い言葉に4カ国(タイ、UAE,インドネシア、中国)を取材。急激に伸びるアジア市場に圧倒されながらも飛び込まざるを得ない日本企業を取材。中国の環境ビジネスでは国家をあげて売り込みを図る韓国に遅れを取っている。全…

恋文の技術

能登の臨海研修所へ派遣された院生が、先輩、後輩、友人に送った書簡で構成する恋物語。相手からの返信はなく、一方的な送信で展開が語られていくところが目新しい。いかに強がろうとなかなか本命の君へは告白できない主人公。明らかに京大農学部が舞台。京…