2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

明日のマーチ

山形の工場を解雇された派遣労働の若者4人が徒歩で東京を目指す。それぞれに事情があるが、共に旅するうちにやがて連帯感が生まれ代えがたい友情へと進化する。ブログの発信からマスコミ取材を経て一大ムーブメントに。やむなく厚労省に近いNPOの協力を…

負ける力

著者の対人関係の根本を解説。それぞれのベクトルの和が最大になるように目標点を定めることがキー。そのためにはコミュニケーションで相手の立ち位置と進むべき方向を把握することが第一。単純な一対一の人間関係から組織の運営までに応用できる。後半は教…

和菓子のアン

高校卒業後、進路の決まらない主人公の杏子。少し太めでコンプレックスのある彼女はデパ地下の和菓子屋で店員のアルバイトを始める。濃いキャラに囲まれながら、和菓子の奥深い世界を知るにつけ自らも成長していく。連作形式で軽い謎解き仕立ての読みやすい…

乱丸

信長の近習頭、森蘭丸の視点で、天下布武の完成間近の織田政権の内幕と、本能寺の変への人間模様を描く大作。キリシタンと石川五右衛門も暗躍し、光秀を決起に追い込む。明晰な頭脳と生まれついた直感力で主君の信頼を勝ち得る乱丸。信長は信頼出来る子飼い…

源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか。

タイトルはキャッチで内容は膨大な著作の「どらえもん」の解説本。昭和の時代を反映した子供向けのギャグマンガであり、過大評価は避けるべきだが一定の影響を子供たちや社会に与えたことは確か。連載当初は意外と評判にならず、なんども完結=連載終了を迎…

旅者の歌

ファンタジーSF大作。架空の世界で14歳の少年である主人公が、運命で動物に姿を変えたフィアンセと双子の兄妹を元の姿に戻すために旅に出る。不思議な世界が次々と展開される。途中で気づいたが、これは導入部で完結しない。続編を待つしかない。 旅者の歌…

維新の後始末

明治維新から、西南戦争までの政治、社会の動きを主に文献からおもしろおかしく紹介。政財界を巻き込んでの権力闘争、利権争いは混乱の時代だけに激しかったようだ。大隈重信のフィクサーぶりが印象的。シリーズもののようだが、まあ1冊でいいかなのレベル。…

下町ボブスレー

大田区の町工場が挑んだボブスレー開発のノンフィクション。2代目、3代目達が得意な技術を持ち寄りゼロからの開発に挑む。短期間で芸術的な製品を産むところはまさに日本の製造業を支えて来た根っこの面目躍如。わずか2年で3号機まで開発し好記録を出す…

アフリカっ

若手商社マンが主人公。退屈なシステム部勤務に飽きたらず、志願してアフリカ出張へ。一本気な性格で挑むが、社会の後進性に惑わされ淡い恋はあっさりやぶれる。さらに破傷風で生死の境をさまようことに。ロンドンで知り合ったミュージシャンからヒントを得…

ディズニー大学

ディズニーの社員教育システムを紹介。カリスマ的な教育家であったヴァン-フランスの哲学と実践。世界一の夢の世界を作るには、そこで働くキャストを幸せにし、意識を変えることが必要。サービス業がベースだが、参考にはしたい。特に海外立地で文化の違いの…

流通大変動

著者は国際経済学者。流通分野の解析に長年携わる。それはちょうど戦後日本の経済史に合致する。マスマーケットは終焉したとし、チャンネルリーダーの地位確保が重要と力説。勝ち組としてはユニクロ。一部を除いてメーカー、問屋の地位が低下しているのが現…

限界集落株式会社

祖父の故郷に一時帰郷した金融界のエリート。限界集落を救済すべく農業法人を立ち上げる。周囲とはなじむわけではなく、経済原則に従い強引に改革を推し進める。対局にいるのが若い女性のヒロイン。農業と村を愛し現場第一主義でことあるごとに反発する。予…

小泉純一郎の原発ゼロ

政界引退から7年。後進のために発言を控えていた元首相が主張する原発の即時停止。フィンランドの最終処理設備オンカロの見学が直截の契機となる。無害となる10万年持つ人造設備は歴史上存在せず、未来の人々に危険を伝える言語からして問題となる。日本…

知の逆転

現代アメリカを代表する自然科学界の碩学6人へのインタビュー。その業績から人生観、教育、宗教論まで及ぶ。生命工学、数学、言語学など専門は様々だが、踏み込んだ話は最小限で、共通の質問をベースとする一般論がメイン。共通するのは無宗教であり、米政…

知って感じるフィギュアスケート観戦術

金メダリストである著者が、競技する側からスケートの魅力を伝える入門書。新採点システムは日々進化しているが、理にかなっていると評価。特に高度なジャンプに挑む選手を評価するように変更された。選手としてはシーズン中にいかにピークを持って行くかが…

名画の謎

今回は歴史篇。タイトル通り世界史上の事件や人物を題材にした名画を取り上げる。作品の選定はややマニアック。所蔵からすると観ているはずなのだが、記憶に無い作品が多い。著者の文章は相変わらず軽妙で読みやすい。中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴…

幻夏

23年前の夏知り合った少年と貧しい兄弟。兄弟の父は殺人犯であったが冤罪であったことが証明される。家族に会いに出向いた彼には悲痛な運命が待っている。兄はその直後に家族を守るために失踪する。そして当時の警察、検察、さらに判事まで父親を冤罪に追…