2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

僕の見た「大日本帝国」

バイクで旧大日本帝国の足跡をたどる旅行記。サハリン、台湾、樺太、満州はもとより、北朝鮮、南洋統治領まで対象に含めていることは驚いた。侵略、占領地としての負の遺産より、産業振興、社会発展への貢献をポジティブに捕らえようとしている。実際に現地…

ゴーストライダー

シンガポール行きのNHで拝見。アメリカンコミックをそのまま映画にした非常にわかりやすいストーリー。シンプルに楽しめるのはありがたい。一応キリスト教的な背景設定ははあるようだが無視無視。誰も気にもせんでしょう。特撮は標準レベルだが鑑賞には充分…

モネ展

正確には昨日の話だが、仕事がぽっかり空いたので国立新美術館で「モネ展」を鑑賞。混雑を予想してあえて平日の午後に出かけたのだが、予想以上の人出。まあ人気画家であること。東京のみの一カ所開催であることを考えるとやむを得ないか。(メジャーでない…

バナールな現象

非常に書評しにくい一作。前半は知的な言葉遊びで非常に期待を持たせる導入部であったが、後半から結末にかけては、不条理な構成が前面に出てきて読者をまどわす。残念ながら私の読解力では、主題はつかめぬままに終わる。様々な解釈が可能で、評価は分かれ…

月1株

推奨の買いシグナルは以下の通り 株価が12ヶ月移動平均線の下 長い下ひげが出現 移動平均線(12ヶ月が24ヶ月の下) (望むらくは)出来高急増

議員秘書

著者は元毎日新聞政治部記者。取材対象であった議員秘書の目を通して国政の実態を描こうとする。導入部の一般的な記述はまずまずであるが、山場となるべき竹下は分裂のくだりはやや冗漫。時代的に古いのと、政治家本人や記者が思っているほど、国民は(少な…

ムーンライトながら

帰省予定の金曜日に送別会があり、最終の新幹線を予約していたが、新横浜で人身事故がありベタ遅れ。急遽「ながら」で帰ることに。学生時代の大垣夜行以来実に20数年ぶりの乗車。特急用車両で全車指定のリクライニングなので快適だったが、オフシーズンの…

螺旋階段のアリス

早期退職して開業した素人私立探偵と、美少女助手の安梨沙(ありさ)が日常のちょっとした謎を解決していく連作集。ベースには題名通り「不思議の国のアリス」の登場人物と物語が流れる。まあ肩肘を張らずに単純に楽しめる1冊。最後の一遍で主人公が日頃す…

本田宗一郎と「昭和の男」たち

ホンダの創業期からマン島レースで勝利を収めるまでの苦闘を描く。すでに伝説となっている物語であるが、作者特有の緻密な取材とシンプルな表現力で再構成してみせる。カリスマを持った宗一郎とそれを見返すべく食らいついていく多能な男たち。トップは時に…

死体のさめないうちに

短編連作。大阪に誕生した「自治体警察」の活躍を描く。短編ごとに誘拐、密室、暗殺とモチーフは豊富だが、トリックや謎解きは類型から出ないように思う。最後のバーチャル映像を使った暗殺計画が若干目新しい。痛烈な官僚批判が根底に流れているが、あまり…

信長の棺

話題の書。語り部には「信長公記」の作者、太田牛一を配す。信長の信奉者として、本能寺の変で遺骸の見つからなかった謎に迫るミステリー仕立て。主犯の光秀はもちろん、討伐の勅命を画策した近衛前久、事前に察知し陰ながら加担した秀吉と、それぞれの思惑…

Cincinaty Art Museum

出張の合間に訪問。連れがいたので1.5時間の駆け足だったが、まともに観れば倍は欲しいところ。圧倒的な所蔵量に正直驚いた。当然ながらアメリカ絵画が多いが18−19世紀のものはしごくわかりやすく、まあそうだろうというのが実感。2F奥のヨーロッパ…

Bridge to TERABITHIA

機内鑑賞2本目。アメリカの片田舎で小学生高学年の少年少女が描く空想ファンタジー。導入部がやや冗漫でいらいらする。ヒロインが不慮の死をとげるのは正直予想外であった。親子、兄弟、教師と生徒、友人とヒューマティクに描きいかにもDisney好みのストー…

バブルへGO

アメリカ出張の機内で鑑賞。末期にある日本経済を救うため、バブル崩壊を食い止めるため、1990年へタイムトリップする母娘。ある人に勧められたのだが確かに面白かった。随所に笑わせるが、爆笑ではなくクスリという感じ。想像したドタバタではない。主…

スュチュワーデスわが天職

作者得意のフライトアテンダントもの。よくエアーライン(特にJL)を利用する私は好きなシリーズ。毎回だが息抜き兼繋ぎに重宝さしてもらっている。ただ3作目となるとさすがにネタがつきた感があり、転職組を追いかけた後半はやや退屈。能力がありプライ…

ゆっくり歩け、空を見ろ

今をときめく宮崎県知事の告白小説。当選後再版されたようだが、オリジナル版を読破。芸人時代の3流スキャンダルで失意のどん底にあった作者が、自分の原点を探すため、妾腹の子であったため生き別れとなった実父の消息を探す。探索の旅と過去の思い出が、…

プロフェッショナル

だいぶ前の放送だが「装丁家 鈴木成一」編を録画で観る。年700冊を手がけるがすべて読破し、本の内容から導かれるデザインを目指す。「装丁には正解があり、彫り込んでそれを仕上げるのが仕事」とまるで奈良時代の仏師のような発言。恒例のプロフェッショ…

暁の密使

日露開戦直前、廃仏毀釈で苦しむ日本仏教を救おうと、チベットへ仏典を得るため旅だった学僧は本人も知らぬうちに日本政府の密使の使命を帯びていた。なんとも魅惑的な設定で、清朝末期の混沌の中国を苦難の旅、一気に引き込まれた。立場はことなれ主人公能…

パリへ

昨日になるが、上野の東京芸大美術館で「パリへ、洋画家たちの百年の夢」展を観賞。日本の近代美術の総本山だけあって、出品策のレベルは高い。蒼々たる顔ぶれの画家たちが卒業制作として「自画像」を残しているのも興味深い。黒田清輝、安井曾太郎、梅原、…

社説対決・五番勝負

シリーズとしては3作目だそうな。5人の論客が主要紙の社説を比較し、その論調を際だたせる。テーマは以下の5つ。 教育再生 ホリエモンと村上ファンド 北朝鮮と安全保障 靖国と歴史認識 ジェンダーフリー 私は基本的に社説は、あまりに主観が入るので読ま…