コンクールシェフ

経験10年未満の若手シェフが腕を競うTV番組。かっての料理の鉄人がモデル。著者は番組制作に絡んでいたそう。ジャンルを超え、それぞれの事情を抱えながら、45分の本番に挑む。結果はまあ予定調和だが、料理の完成度よりも、いかに感動を与えるかがポイント。思わず引き込まれる叙述はさすがのエンタメ小説。

 

 

 

ジェイソン流お金の増やし方

著者の資産運用術を公開。シンプルで米国株ETFへの積み立て投資。年利6-7%の運用実績。個別株には手を出さない。極めて保守的な運用。資金は倹約により準備する。本人は理系エリートで、IT企業の役員も務める。明快で理知的な一冊。あっという間に読破。

 

 

 

 

なぜ日本が世界に必要なのか

論評と対談を通じて自らの主張を繰り返す構成。アメリカは虚無に支配されたニヒリズムで、世界の覇権を失っている。ウクライナとイランで同時に敗戦。トランプが交代しても流れは止められないと予測。プーチンの政治力を高く評価。独裁主義国が合理的な判断を続けている。日本はアメリカの支配を離れ、核保有により独自の外交を展開することが必要。障壁が大きいことは認識しつつ、実現の可能性を探るべき。ある意味衝撃的な内容だが従来通りの主張とのこと。

 

-プロテスタントの宗教ゼロからニヒリズムへ。

-カソリック、日本は善悪だけでなく美醜も価値判断のベースとなる

-GDPは生産力を表さない。重要なのはエンジニアの数。ロシア、イランはアメリカを超える

-イランはペルシャ系で組織で動く。イラン革命は近代化を促した。

 

 

高野連

変革を進める高野連を軸に高校野球の現状をルポする。歴史からひもとくと未だに残る佐伯天皇の理想論。古き良き高校野球を支持する岩盤層は多い。私も実はこちらより。現実はプレーヤーの減少。勝利主義の優先と本来の教育目的から逸脱した姿が目立つ。終章では組織の根本的改革を含む提言を挙げる。どこまで踏み込めるか。主張が明確な本書には好感が持てる。

 

-SNSで不祥事か拡散する

-通信高校の台頭(逆に不公平)

-リーグ戦で出場機会を増やす

 

 

人生最後のお金の授業

相続弁理士として多くの事例を見て来た著者が、終活を見据えた資産の使い道を指南する。まずは確実な相続のための遺言の作成。これはスタディしてみよう。また寄付についても推奨。社会貢献の面が強い。部分的に検討に値する。最後は幸福論となる。自分の人生を悔いなく、生き方を残すことが出来れば幸せな人生。

 

幸福学の4因子

-やってみよう=自己実現と成長

-ありがとう=つながりと感謝

-なんとかなる=チャレンジ

-ありのままに=独立とじぶんらしさ

 

 

 

 

 

赤と青のエスキース

一枚の肖像画をモチーフとした連作小説。エスキースとは絵画の概念設計図。マンガで言えばネームに相当する。メルボルンで描かれた肖像画は一組のカップルの、20代から50代までの人生に寄り添う。各編が感動的だが、最後にサプライズも用意され、見事な構成。やや甘めだがA評価を進呈したい。あとから築いたが装丁は絵そのものの一部と額縁を表現している。

 

 

 

犬の性格を科学する

動物心理学者と動物遺伝学者の共著。オオカミからの進化から紐解き、犬種ごとの性格分析を試みるのが前半。後半は遺伝子の解析結果からそれを補足、解説する。結論的には犬の性格は遺伝要因と環境から決定される。解明は道半ばとのことすら。正直後半は素人には難解で、専門的な内容。学術書に近い位置付け。出張に持参するには重かった。
 
-日本犬は古代犬種に属し、その数を減らしている。
-愛玩犬種は服従性と犬への社交性がが低い。