2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

いつかリーダーになる君たちへ

東大での講義録。現役の院生で社会問題解決の起業家でもある著者が学生を指導する。プレゼン、ブレストと実際に経験させ、意欲を高めていく。後半は課題に対する学生たちの起業案。実現性はともかくレベルは低くないあたりはさすが。ESGに対する意識は高いも…

原発ゼロやればできる!

福島の事故を受けて、原発ゼロを主張する著者。コスト、安全、クリーンはすべてまやかしであったとし、首相としても自らの不明も恥じる。代替は自然エネルギー。ドイツが範となる。原発政策を戦前の満州になぞらえ、早期の脱却を強く訴える。安倍政権では難…

歪んだ波紋

関西の地方紙を舞台にした連作集。テーマは記事捏造とフェイクニュース。新聞離れの縮小傾向の中で、現場は疲弊し記者の耐力は限界に達している。忍び寄るのはメディアの破壊を目的とする謎の組織。フェイクニュースの掲載により信頼は失墜する。頼るのは記…

拗ね者たらん

ノンフィクション作家本田靖春の生涯を多くの編集者との関係から描く。朝鮮で終戦を迎え、少年期は辛苦を舐める。読売新聞の社会部記者としてエースとなるが、正力と対立して退社。一貫してセンターレフトの論客として戦後の民主主義を大切にする。晩年は大…

月の満ち欠け

少女の生まれ変わりを主題にする。ひとりの女性がなくなると、その記憶がやがて引き継がれる、少女はやがて最愛の恋人を訪ね歩くようになる。男性側は年齢を重ね、環境も変わっているのだが、最終的には信じて邂逅するラスト。周囲を巻き込み様々な悲劇が読…

ビジネスパーソンのためのSDGsの教科書

国連の指針であるSDGs。ビジネスへの活用法を解説する。長期的な視野にたった目標設定は日本企業には適する。単純に現業からの結び付けではなく、タイムフレームを含めた目標値からの逆算設定が必要。社会の継続失くして企業の繁栄はあり得ない。途中金融の…

Life Shiht

来るべき長寿命社会を予測する話題の書。平均寿命の伸びは顕著で、100歳社会が到来する。前半は3世代のモデルを提示。私は上から2番目。長寿に備え、有形、無形の資産を準備する必要がある。特に子供の世代は仕事を変わるのが当たり前になり、その準備…

もしもあの時の社会学

歴史学から見た仮想現実の世界。欧米では歴史のIFを学術的に掘り下げることが行われている。日本では仮想戦記ブームがあったがこれは特殊な例。本書は著者の学術論文をベースにしており、社会学としての意味合いを問う。文献引用が多く、解釈は結構難解。こ…

ベルリンは燃えているか

舞台は第二次大戦直後のベルリン。主人公の少女がある殺人事件の謎を追う。占領軍である米ソの思惑と人々の思惑の中で、事件は迷走。意外な結末を呼ぶ。幕間に家族の歴史を挿入する手の込んだ構成。全編の主題はユダヤ人への迫害。ナチスの狂気を止めれなか…

編集者

共犯者 辣腕編集者の著者が自らの出版人生を振り返る。徳間書店や幻冬舎を渡り歩き、常にヒットを飛ばす。嗅覚とネットワーク、それにスピード感が活きる世界。自ら立ち上げた出版社は残念ながら倒産。創作と経営は別物の世界。これまでの帯や解説の引用が多…

平成くんさようなら

平成くんさようなら 社会学者である著者の小説デビュー作。セックスレスのカップル。著者のコピーであるような男性は、名を成したが将来が展望できず安楽死を希望し、取材を始める。なんとか思いとどまらせようとするヒロイン側からの著述。一つの年号が終わ…

東大読書

現役東大生の著者。落ちこぼれから思考力を鍛える読書で偏差値を上げ、東大に合格。書評会の編集長を務める。本書ではそのノウハウを公開。一言でいえば勉強法のような考える読書。合理的で効率的である。付箋を多用。いかに情報を知識に変えるかが読書の醍…