2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧
日本の財界を支えた大物経営者たちを取り上げ評する。渋沢栄一から始まり、孫さんまで。どちらかといえば評価は辛口。単に利益を追うのでなくいかに社会に貢献するかが基準となる。長くトップにいるといずれ軋みが起こり、地位に汲々とする。評価が高いのは…
科学ルポ。アメリカの分子生物工学の実態。生物学に工学的様相を取り込むことで、この分野は急速に発展。DNAを合成し新種の生物を産み出すところまで来ている。現在は大腸菌レベルだが理論的には人間を産み出すことも可能。ペンタゴンは大胆に予算を投入…
タイトル通り三島氏の伝記。明治に箕面の寺に生まれ、大陸浪人として中国に。モンゴルでであった乳製品をヒントに、帰国後カルピスを開発、創業者となる。仏教思想が根底にあり目指すは国利民福。経営者というよりは技術者であり思想家であった。家庭には恵…
現在日本にいる外国人就労者は100万人。そのうち4万人がコンビニで働く。ほどんどが就学ビザによる留学生。本物の大学生から就労目的まで様々。日本人学校から現地ブローカーまで関連ビジネスも奥が深い。本書は身近なネタを通じて、労働問題や人口減に…
直近の人口動向を国勢調査等の統計データをベースに分析する。特徴的なのは都心への回帰と、西から東への移動。街の活性化にはある程度の新陳代謝が必要となる。後半は区ごとの寸評をまとめるが、ここはややステレオタイプ。つなぎの1冊としては十分の内容…
題材は群馬県の幼女殺人事件。20年前の逮捕は冤罪であった可能性が高い。DNA鑑定が決め手となったが当時は精度に問題があった。警察内部では一部気づかれていたが組織防衛のために不問に。定年後悩みぬいた刑事は贖罪のためにお遍路に出る。新たな事件…
著者のお笑い論。オーストラリア出身で日本のお笑いに魅せられ、NSCに入校。ぼんちおさむの弟子となる。巧みな日本語で漫才からピンまで多彩な芸をこなす。翻訳家として日本の映画を海外に紹介。笑いのセンスを活かす。日本のお笑いのレベルの高さを実感して…
秀頼は大阪城を脱出。島津に匿われ、天草四郎となる。家光は家康と春日の局の実施。この二人の覇権争いが実は島原の乱の実相であるという魅力的な設定。このあたりは作者ならでは。それがいかに史実に漸近していくかが物語の読ませどころ。後半登場人物が多…
井伊家臣の末裔が、明治維新の実像に迫る。現在の我々の常識は勝利した官軍が作り上げた史観による。維新という言葉時代が昭和初期からの造語で、昭和維新さらには大戦に結びついていった。長州は下級武士のテロリストで品格に乏しいとばっさり。腰の据わら…
日本が唯一世界に誇れる水力エネルギー。豊富な降水量と急峻な地形を生かして、再生エネルギーの柱とする。発案は元河川局長の竹村氏。既存のダムの効率化と嵩上げにより、現状の倍近い発電量が見込める。バラ色の話だが現実はさまざまな障壁。まず河川法の…
待ったない高齢化社会を迎える日本。経済学者がこれをチャンスととらえ課題を整理する。技術面と規制面から考察。高齢者は消費者であると同時に健康な人は貴重な労働力でもある。すでに先端事例は進んでおり、実証されれば展開を急ぐ必要がある。共著のため…
日本各地の水族館を中年男性二人組で回り、不思議な軟体動物を愛でる紀行。陰気で暗い水槽の中に、鮮やかな生物たちが待っている。代表格はウミウシやイカ。まったく造物主は気まぐれで、進化の方向は予測がつかない。海の底は謎に満ちている。自ら撮影した…
80歳を超えた著者がこれまでの人生を振り返る。サッカー人としてもサラリーマンとしても上を恐れず、言いたいことは主張してきた矜持がある。私の履歴書のような構成。日本代表監督の交代劇については内幕を暴露。他の教会の旧態依然とした体質にも物申し…
著者による弾丸海外旅行記。日本人にはなじみのない場所をおとずれ、地理と歴史をひもとく。繰り返されるのはハードパワーの時代は終わり、ソフトパワー(経済力)による地政学が重要。要は市場の確保が命題。直近の軍事的に騒がしい地政学の流行に警鐘を鳴…