2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ぐるぐる博物館

著者による博物館訪問エッセイ。メジャーなところから私設博物館まで。紹介と学芸員へのインタビューで構成。独自の感性で印象を文書化。読みやすく興味を引く内容となっている。行きたいのは京都の龍谷ミュージアムと石巻の石ノ森萬画館。大牟田の石炭関係…

コーチングの神様が教えるできる人の法則

著者はエグゼクティブコーチとして多くのエリートを指導する。共通するのは負けず嫌いの性格。競争社会を勝ち抜いてきたトップたちは自己中心的になりがち。上に行くほど対人関係が重要になり、人格が求められる。手法は360度評価。今すぐにでも始められる欠…

天才

稀代の政治家人生を一人称で書く。生い立ちから逝去まで、まあ見事な生き様。コンピューター付きブルドーザーの愛称も懐かしい。抜群の記憶力と人たらし。アメリカにおいて行かれた感のある中国外交を独断で国交回復まで持ち込む。金権政治を批判され疑獄に…

海の見える理髪店

家族をテーマにした短編集。6編を掲載。軽く笑わせ、ストーリーに引き込みやがてホロリとさせる。根底には人間の持つ優しさがある。こういうテーマだとやはりこの作者は抜群に上手い。安心して読める作品。海の見える理髪店作者: 荻原浩出版社/メーカー: 集…

三人の二代目

上杉景勝、宇喜多秀家、毛利輝元が主人公の歴史大作。偉大な創業者から引き継ぐが、勢力の維持に苦戦する。新興の織田、豊臣に対して旧勢力を引きずり劣勢を強いられる。内部の権力抗争も足止めの要因。期せずして関ヶ原では西軍に属し、徳川政権下では大き…

東北タイの天才校長

イーサンで独自のスピリツアル教育を実践するウィチャン校長。その学校でボランティアとして活動する著者の滞在記。HPに掲載された日記がベースで正直がっかり。素人の日記で登場人物も場所もイメージがわかない。肝心の教育方針については末尾にまとめられ…

難題が飛び込む男

昭和の大経営者、土光敏夫の生涯を碩学が解説する。IHI,東芝、臨調が3大業績。ちょうど20倍づつのスケールアップ。成績は2勝1分け。強みは現場主義と凛とした背中。直接話法による経営改革。東芝では組織全体まで彼のイズムが浸透しなかった。清貧を貫…

新所得倍増論

先進国の中で極めて生産性の日本に対する提案を、イギリス人のトップアナリストである著者が記す。日本を愛しその独特の文化と機微を知り抜いた著者からの指摘は的を得ている。戦後の経済成長は人口増加に支えられており、その上げ潮が無くなった時に成長は…

74

74型戦車内で起こった技術将校の自殺。捜査する警務女性自衛官の前に過去の殉職事故が明らかになる。たたき上げの戦車乗りの5人の絆。年月とともに一枚一枚と欠けていく。最後は北朝鮮の陰謀との結末。元自衛官の著者ならではの力作。ディテールの記述はい…

アリよなんであなたはそうなのか

女性生物学者のエッセイ。知られざるアリの生態とこれまでの研究人生を織り交ぜて一冊に仕上げる。暗い巣の中で仲間の同定や、生死の判別は外皮につく有機物の臭いがキーとなる。アリに幼虫を託す蝶など、興味津々の昆虫の世界。本人のアメリカやドイツの苦…

統計は暴走する

世に溢れる統計データ。特にバイアスのかかった発信につき警鐘を発する。それを見抜くだけのリテラシーが重要。難しい話でなく読んだときに違和感があれば裏を取ること。20の例題をあげ、詳細に解説するが後半はやや重複感がある。こちらが読破を急いだの…

生産性

今ホットな話題の働き方改革。いかに生産性を上げるかが喫緊の課題となる。コインの裏表でなく本質に迫る課題が急務。著者のキャリアもあり人事的な見地の改善案が多い。研修はロールプレイング形式が有効。選抜はトップをどう育てるか。横並びでなく個人の…

100日で結果を出すM&A入門

大前塾の講義集。日本企業が苦手とする海外M&Aをプレゼン資料で解説。成功例としてJTと旭硝子の担当役員を招く。タイトル通りKFSは短期間での統合完了。周到な準備と断行が必要。投資銀行の紹介事例では上手くいくはずがなく、自分が業界事情を熟知してい…