2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

地頭力を鍛える

「じとう」でなく「じあたま」である。要は思考能力の地肩を作りましょうとのこと。知的能力を3次元軸にとると、従来の「知」力はネット検索のコピペ文化で意味をなさなくなりつつある。これからは「理」での問題解決力と「情」による対人力が重要になる。…

決定学の法則

ビジネスでも個人生活でもあらゆる局面で迫られる決断。そのメカニズムを工学的に解明し、最善の決断を得る手法を解説する。自著「失敗学」が「逆演算」であるのに対して「決定学」は「順演算」であり、表裏一体の関係にあるとする。内容は多彩な図表を駆使…

大雨の週末

1220018309*[美術]コロー展 金曜日の美術鑑賞。閉幕直前でようやく観ることが出来た。混雑はまあ想定の範囲内。ルーブルからの出品が多い。風景画、人物画とも綺麗である。完成された形式美なのだがやはり面白みにかける。参考出品された印象派のピサロやド…

のんびり山陰本線で行こう。

初老の著者が京都から下関へ旅する。677キロの鉄路を自らの会社人生になぞらえ、来し方を振り返る。主な観光地を網羅し、旅情をかき立てようとするが、もうひとつ。鉄道関係に集中した方がいいのでは。唯一興味を引いたのは石見銀山。ローカル線の廃止、…

オンリィイエスタディ

ヤクザに雇われた中年のスケコマシが主人公という珍しい設定のハードボイルド。自慢のテクニックを用いて秘密を聞き出すべき女性に振り回されるうちに、最後には彼女を守るため自分の人生にけりをつける強さを見せる。背景は政治家の汚職をめぐる証拠書類を…

TEST MATCH

日本ラクビー界の至宝と呼ばれた著者の手記。ラガーにとってもっとも重要であるテストマッチ、そこで勝利をえるための道筋が進行形で熱く淡々と語られる。歴史的なスコットランド戦の勝利、ワールドカップでの初勝利と数々の栄光をもたらした陰には、徹底し…

アンナGO

先天性の障害により運動能力にハンディを負った少女が、愛犬のラブラドールに癒され心身ともに成長していく。最後は共に出場したストリームの競技会で見事完走、入賞する。犬の持つ潜在能力、子どもの持つ成長への意欲が融合した奇跡。両親の共著で交互に自…

人類の星の時間

柳田邦夫氏の著書で引用されていたのがきっかけ。人類歴史を大きく転換させる運命的な瞬間を描く。戦争、革命から芸術にまでいたる12のエピソード。初版は1927年。革命、共産主義への共感がみられる。時代のせいか翻訳のせいか表現が固くやや読みにくい。 海…

世紀のラブレター

明治以降の著名人が書いたラブレターを集めたもの。皇族、軍人、政治家、文壇と幅広く収拾。男性は意外と心を許した相手には自分をさらけ出すのに対し、女性は人生観から大きく外れない。もともと裏表がないということか。同性の告白はなんだか気恥ずかしい…

さよならバースディ

チンパンジーより知能が高い猿の一種ボノボ。類人猿に言語を教え、使わせる研究プロジェクトの関係者に不可解な死亡事故が続く。謎解きより人と猿の関係。欲望渦巻く大学の陰湿な人間関係。研究と自然の調和が描かれる。自殺した恋人からコンピューターとボ…

逆転

企業もの短編集。産経新聞に読みきりで掲載されたので各編は非常に短い。バブル後の企業の合理化とそれに対抗する団塊の世代というのが基本テーマ。作者の身代わりである企業弁護士が、社員に有利な解決策を示す。工夫は見られるがどれも似たような設定で全…

お龍

坂本龍馬の奔走をハチンキな妻お龍の視点から描く。よく知られた史実よりと共に龍馬の没後の恵まれない後生が主題。勝ち気な性格が災いして坂本家や海援隊からは邪険にされるが、唯一の理解者である呉服屋の主人には妾としてではあるが、愛されたことは精神…

新幹線ガール

アルバイトからパーサーとなり、売り上げ一位を獲得した著者のエッセイ。成功の秘訣は常に相手の立場で考える接客業の基本。確か一乗客としてはに昔の売り子からアテンダントとしての気遣いは感じる。茶髪禁止の厳しいドレスコード、徹底した教育等、楽屋ネ…

嫁にいくから旅に出た

嫁入り前の記念に、バックパッカーの旅に出る著者の旅行記。ヨーロッパからアフリカ、中東、南米と第三世界を巡る。サハラ砂漠でテント暮らしをしたり、ボリビアでゼネストに遭遇したりと、なかなかの題材。本人も認めているように感動に筆が追いついていな…

心理経済学

日本経済が長期低迷から脱出するには、1500兆円の個人資産に仕事をさせ、新たなフローを産み出し、消費を促進するしかない。日本社会は「集団IQ」の低さから、保守的であるため、パラダイム転換を図る必要がある。政治、経済でのヒーロー出現が待たれる…

オヤジの細道

厄年を迎えた著者が「夕刊フジ」に連載したエッセイ。当然ながら読者をふまえユーモアあふれた軽妙なものになっている。世代的には全く同一であるので共感出来る部分はきわめて多い。肥満、老眼、若者や子供との世代断絶などステレオタイプのネタなのだが、…

科学の扉をノックする

ド文系の著者が、各界の碩学を訪問し最先端科学をレポートする構成。天文学、鉱物学から解剖学まで、主として自然科学の分野。これは一見実用とは遠い基礎科学にスポットをあてようとする編集方針による。内容は研究成果そのものの解説は平易で万人向けのレ…

巨人軍に葬られた男たち

期待の左腕として高校生ながらドラフト1位で入団した湯口敏彦。重圧につぶされ精神を病み、最期は謎の急死を遂げる。本書はその真相を追ったルポ。ただ直接の死因についてははっきりと触れられておらず、謎のまま終わる。球団の事情から型にはめ一日もはやく…