血族の王

松下幸之助の生涯を描く。幼少期から晩年まで、良く知られた成功へのエピソードだけでなく、人間的な葛藤や弱さにも迫る。特に晩年は経営への執着と一族への継承にこだわり晩節を汚した感もある。三洋の井植一族との決別、世田谷夫人の問題なの裏の事情にも踏み込んでいる。。元海軍の野村大将との関係はあまり知られていないのでは。基本的には事実と取材に基づく内容。雑誌の連載だけに展開は早く企業小説として読みやすい。