2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧
外交の専門家の対談。NHKジャーナリストと外務省の情報分析官。佐藤氏はロシアの専門で、現代のラスプーチンとの異名を持つ。あまたのインフォメーションから精査し、分析を加えたものがインテリジェンスであるとする。日本の外交はこれまでこの分野で善…
東野圭吾は同世代の技術系卒ということで好きな作家の一人。本作はだいぶ前の長編だが今読んでも全く期待を裏切らない。大学時代のアメフト部のOB仲間の前に、かって女子マネが「性同一性障害」より男性の姿をして現れ、しかも殺人を告白するという大胆な…
出張ついでに観賞。東京で見逃したので大阪で。正直あまりなじみのない画家の作品が多いが、作品自体は1級品がそろう。ガラガラガラでゆっくり観れたのは非常に有り難い。気になる作品は以下の通り。 ピーテル・ブリューゲル(父)「イカロスの失墜」(今回…
月足チャートを用い、タイミング売買で利益を出す具体的な方法論を述べる。手法はいたってシンプルである意味王道を行くモノ。確かに一見簡単で儲かりそうだが、テクニカル分析のみで、会社の財務状況を無視する。信用取引、特にカラ売りで利益を出す等、臆…
主として地裁で傍聴を続けたルポ。月刊誌への連載だけに内容的にはややスキャンダラスな事件をおもしろおかしくレポートしている。少し考えれば当たり前だが司法サイドから裏話が聞ける訳はなく、作者の主観が表に出るのは致し方ないだろう。市井の犯罪でも…
オリックスに連敗したよう。2試合で1点ではどうしようもない。本当に調子があがらないね。
歴史作家として名をはせる著者は、若い頃から古寺歩きを楽しんでおり、本書は入門書としてその道案内を果たす。かくいう私も学生時代は「古美術研究会」に属して、京都、奈良はもとより、湖東、小浜と各地を訪ねた。内容は非常に平易であるが、逆に言えば物…
「堪忍旦那」と異名をとる人情家同心の捕物帖。若く正義感あふれる新入りの同僚に辟易しながら、自らの信じる沙汰をそれぞれの事件につけていく。一人娘が青臭い若手同心に恋心を抱くという父親には厳しい設定。この二人の関係を副題にして連作の形でストー…
ソフトバンクに1勝1敗。交流戦のスタートとすればまあ良しとせねばなるまい。それにしても点がとれないね。これで下柳がすこし乗ってくれれば。
寮の共用書棚に誰かが残した文庫本を拝借。以前から気になっていた著作である。湾岸戦争に日本は憲法の制約で実戦部隊こそ派遣しなかったものの、130億ドルもの資金を多国籍軍に援助した。しかし国際社会ではこの事実はまったく評価されていない。すでに…
たまったJALのICポイントでBOSE製ヘッドフォンフォン「Quiet Comfort2」を手に入れる。外部のノイズを打ち消す波長を自動合成して静粛性を実現したキャンサリング機能が売り。電車の走行音などは全く気にならなくなり確かにすごい。通勤電車で読書に集…
連休中の話になるが、タイバンコクでヨーロッパからのお客さんと商談。先方が初めてだったにもかかわらず、観光の時間がとれなかったので、急遽夕食をチャオプラヤーのディナークルーズに切り替え。実は本人が以前から一度経験して見たかったことも事実。1…
人気作家3名が所属する大沢オフィスのホームページのコラムあるいはブログ集に近い。ゴルフ、釣り、銀座の夜と売れっ子作家の王道を行く大沢在昌。意外にも極度のゲーマーである宮部みゆき。徹夜の連続で仕事漬けの京極夏彦。各人ハードな生活を独白するな…
実は秘かに恐れていたが3連敗に終わった。4連勝の価値を吹っ飛ばす最悪の結果。打線が3戦で5点ではあかん。これは今年はほんまに駄目かも知れないね。
雑誌「アリエス」創刊時の対談と往復書簡。日本、韓国、中国で激変する情勢を鋭く分析する。各国でおこりつつあるナショナリズムの衝突に警鐘を鳴らず。作者は戦後の民主主義への虚妄になぞらえ、東北アジア共同体に夢を託す。論評にとどまらず具体で行動へ…
あまり期待せずに手に取った文庫本。正直繋ぎのつもりであったが意外なヒット。女子大生と落語家のコンビが日常のちょっとした謎にもならないような謎を解決していく。殺人も密室もないが、充分に人間模様を描く。女性同士のウイットに富んだやり取りが秀逸…
韓国映画の脚本ノベル化。自閉症の青年がマラソンを通じて少しづつではあるが成長していく感動のストーリー。アル中の往年の名選手がコーチとなり、また自分を取り戻していくのも出来過ぎたパターンではある。必死で子供を守ろうとする母親の姿は万国共通だ…
京都の4大学が秘かに陰陽道の技を競う対抗戦。その一角を担う京大青龍会での新人達の右往左往を描く。「オニ」使いの習得等は簡潔にまたユーモラスに描かれ笑いを誘うが、悪く言うとごまかした印象。他の軸に主人公の恋愛があるが、これは主要登場人物が現…
地方の進学校の学生に秘かに伝えられ「小夜子」のゲーム(儀式)。謎の美少女転校生、その周りでは不可解な事件が相次いで起こって行く。魅力的な舞台設定の中で、物語はクライマックスである学園祭での全員参加の「呼びかけ劇」へと突き進んでいく。結局謎…
サラリーマン生活を聖書の教えになぞらえてユーモラスに描く短編集。どうしても権力闘争や昇進がネタになるところはよく考えると哀しい。その目的のためか一遍ごとにその設定は単純化されていたが、少し極端に過ぎる気はした。作者はもと第一勧銀の銀行マン…
評判の1冊を遅ればせながら読破。遅れた理由は恋愛小説というジャンルがやや私の範囲から外れていたことと。なんとなく女流作家と数式がなじまなかったため。実際に読んでみてそのいずれもが大きな的外れであったことに驚かされる。交通事故の後遺症で記憶…
脳科学者、茂木先生のブログ本。内容は当然多岐にわたっており、それぞれに深度は異なる。共感できる部分とそうでない部分があるのは、むしろ当然。読書量と何事にも興味を持ち、また批判の精神を忘れないところは圧倒される。自分の書いているこのブログの…
出張滞留中のバンコクのホテルで、Nスペ「激流中国:青島老人ホーム物語」を観る。夕食後のフルーツを喰いながらの視聴であったが、話の重さについつい引き込まれてしまった。歴史的に老人を「家の宝」として大切にしてきた中国でも、解放政策により急激に…
私の家は山の向こう 有田芳生
公務員(小役人)シリーズの短編集。それぞれ特殊な職務に就くが、同時に個人としての過去を引きずり、悩みを抱える主人公達。作者特有の確固とした取材に基づく精密な描写が全体を下支えしているが、無理矢理ミステリーにしたかのような設定も気になる。出…