2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

こちら横浜市港湾局みなと振興課です。

連作ミステリー。振興課の若手女性職員と新人エリートが種々の問題解決にあたる。新人市長、ベテラン課長も加わり、最後は有力者を絡めた汚職事件の摘発まで。全般の軽快な展開から後半は本格的な歴史捜査。むしろ愉しめたのは前半。後半は少し設定に無理が…

月まで3キロ

短編集。表題作を含め6篇+おまけ。どれもいい。理系の出身らしく、科学的知識を背景に家族の姿を描く。厳しい現実に直面するが、ラストは希望を与えるほのぼの系。著者の作品は初めてだが、少し読み込んでみたい。新田次郎賞受賞作。 月まで三キロ(新潮文…

歴史のダイヤグラム

朝日新聞に連載された鉄道歴史エッセイ。戦前から戦後、主として国鉄時代の事件や文人たちの作品から、対象となる列車を特定する。あとがきにあるように前任である半藤氏を意識してか皇室、お召列車関係の記述が多い。自ら親子2代の乗り鉄。懐かしい写真も…

タイムズ

朝日新聞への連載時評。執筆時の動機、その後の展開を併せて構成。東京五輪を機に日本社会の実相を深くえぐる。途中からコロナによる混乱、五輪は延期といっそう低迷と分断に拍車がかかった。立ち位置は左寄りのシニカルだが、事実を見極めようとするジャー…

血族の王

松下幸之助の生涯を描く。幼少期から晩年まで、良く知られた成功へのエピソードだけでなく、人間的な葛藤や弱さにも迫る。特に晩年は経営への執着と一族への継承にこだわり晩節を汚した感もある。三洋の井植一族との決別、世田谷夫人の問題なの裏の事情にも…

20CONTACTS

作者が20人の芸術家をたずね、本質をつく質問をする構成。過去、現在を問わず、ジャンルも幅広い。自らの小説の題材となったものも含まれる。もちろん空想の産物ではあるが、芸術家たちは個性豊かで人に優しい。選び抜いたお土産がアクセントとなる。京都…

イヤならやめろ

堀場製作所の創業者にしてレジェンドの著者が社員を鼓舞する。社内誌への投稿をまとめた1冊。繰り返されるのは時間の大切さ。コスト削減に直結するだけでなく、個人の働き方改革にも寄与する。執筆は95年とだいぶ前だがまったく古さを感じない。社内向け…

テヘランからきた男

東芝の15代社長西田厚聡。東大政治学の大学院からフィアンセを追ってイランへ。現地採用ながら見る見る頭角を現し、パソコン事業を復活させる。トップとしては選択と集中を実践。半導体と原子力で市場の評価を高める。後半は不正経理疑惑、部下へのチャレ…

新世界秩序と日本の未来

対談。この二人はシリーズ化しておりすでに3作目とのこと。米中日の直近の政治状況と近未来の予想がテーマ。自由と平等の間で分裂が進むアメリカ。少子高齢化を見越して国力ピークを迎える中国。国益より権力維持に奔走する日本。指摘はなかなか手厳しい。…

美術は宗教を超えるか

対談。美術史家vs神学者の組み合わせ。西洋美術とキリスト教の関係がテーマ。宗派ごとのイコン、聖書の扱いが主なテーマとなる。カトリックではイコンを通して神を感じる。プロテスタントは聖書を唯一第一とし偶像は否定。今更ながら知らぬ事実も多く興味深…

ビジネスの未来

近未来を予想する。長期的に見れば世界経済は成長期を終え、高原状態に移行しつつある。これからは限界曲線の外側にある社会問題の解決に取り組まねばならない。人々の意識改革が必要。単純な働き方の改革ではなく、人生の目的まで踏み込んだもので、少し宗…

最終飛行

星の王子様で知られるフランスの作家サン-テグジュベリが主人公の長編小説。パイロット出身で大戦中は空軍で偵察任務にあたる。すでに予備役編入の年齢だが、本人は祖国愛から従軍を志願。最期は撃墜され戦死を遂げる。占領下の祖国を離れ北アフリカ、さらに…

ハイブリッド戦争

副題にあるようにロシアの最新の国家戦略を、テクノロジーと地政学的な戦略から解説する。サイバー攻撃とハードパワーにより、民意を有利に導き、軍事力と結合させるハイブリッド戦略。クリミア併合と米大統領選で成果を上げる。正確な評価は証拠が残らない…