2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

傲慢と善良

30代カップルの物語。婚活で知り合った二人は婚約状態。ある日彼女からストーカーに襲われているとのSOSが入り、一気に結婚モードになる。ところが彼女が失踪。彼は地元群馬に赴き彼女の過去の見合い相手や友人から情報を引き出す。やがてストーカー自体が彼…

チームX

著者は化粧品を中心としたDtoC企業を創業。順調に伸びてきたが、企業組織病の壁に阻まれ、業績が急低下。改革PJをリードすることで13倍のV字回復を実現する。Eコマースの実態、広告からいかに発注につなぐか。知らない世界だけに面白い。結局は人と組織。共…

運は遺伝する

対談で、最新の行動遺伝学の知見を披露する。遺伝と環境の影響はざっくり言えば、50:50と理解。実際には複雑なケースで遺伝が優勢になることもある。現在の社会情勢ではなかなかいいにくい事実だが、学問的には証明されつつある。遺伝子のビックデータ…

日本製鉄の転生

鉄鋼不況で倒産の危機も囁かれた巨艦を救った橋本社長。強力なリーダーシップで改革を断行する。国内のリストラ、海外では積極的なM&A。ハイテンに代表される高付加価値品へのシフト。いずれも素材メーカーとしては当たり前の話だが、断行するには社内外の…

カラスの教科書

カラスに魅せられた動物生態学者による観察記。一般に毛嫌いされる愛すべき鳥たちを紹介する。都市に多く住みながら、データは少なくその生態はあまり解明されていない。子育ての期間は親鳥は攻撃的になるが、基本人間を恐れており実害は少ない。雑食でゴミ…

大阪がすごい

地元密着ライターが、大阪の歴史、地理、近況を案内する。地盤沈下が懸念される経済については、インバウンド頼りなのが現実。但し観光資源には乏しく、グルメや人懐っこい文化を活かせるかがキーとなる。作者は岸和田の出身なので、キタには詳しくない。身…

プリンス

舞台は東南アジアの小国。ミャンマーがモデルのようだ。上院議員の息子と日本人の友人が、大統領選挙に絡む政争に巻き込まれる。父親の上院議員は帰国直後の空港で暗殺。実の母親と息子が後継を争う展開。英米の思惑も絡んだ主導権争い。民主守護の真価が問…

グッとくる鉄道

鉄子の中年女子のエッセイ。東京を中心とした鉄道スポット、乗り鉄での楽しみ方をネタにする。いわゆる鉄の世界に近いが、女性ならではの感性と苦労も感じられる。2011年の初版で、少しデータは古いが十分に愉しめた一冊。 グッとくる鉄道 ~ 見て 乗っ…

ダーウィンの呪い

ダーウィンから現代まで、進化を巡る生物学の発展史を解説。さまざまな学説、学派が登場し、詳細に触れられるので、門外漢にはかなり苦しい。画期的な進化論は自然科学のみでなく社会学への適用もあり、ダーウィンの言葉は多数引用され神格かした。遺伝子操…

日本一のボール拾いになれ

名門松山商を率い、全国制覇を成し遂げた澤田監督。選手としては高校、大学を通じてレギュラーになれず、補欠の気持ちをよく理解している。指導は厳しく鬼と呼ばれる。判断は常に善悪。すべての選手に目を配り、絶対の信頼を勝ち取っていく。96優勝時の奇…

妻が余命宣告を受けたとき、僕は保護犬を飼うことにした。

末期の乳ガンに冒された妻。雑誌編集者の著者は、とある縁から雑種の保護犬を受け入れることになる。超ビビリでなかなか家族に溶け込まないが、セラピー効果もあり、癒しにはなるという展開。家族でキャンプやベトナムにも出かけ、最後の日々を思い出深く過…

日本企業はなぜ強みをすてるのか。

今もてはやされているアメリカ発の経営手法。リーン、アジャイル、ティールなどの発祥はすべて日本にあるとする。アマゾンなのペゾス氏などはカイゼンの効用を公言している。日本はコンセプト化することが苦手で、アメリカで抽象化、一般化され逆輸入されて…

地図と愉しむ東京歴史散歩

副題は地下の散歩篇。地下鉄、将門、団地の3本立て。巻頭の地下鉄断面図が出色。地形に合わせて、隧道も上下する。時折地上に顔を出すのもうなずける。将門の祟りは神田明神と皇室の関係が興味深い。祟りを恐れ将門塚はそのままに。軽めの内容であっさり読…