2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ベルリン国立美術館展

今日は公式には転勤休暇。打ち合わせがあり午前中出社。帰りがけに空いていることを予想して西洋美術館へ。予想に反して中高年で結構混んでいた。15世紀からの4世紀の美術を網羅。中世の宗教画から肖像画やがて風景画と展開。呼び物はフェルメール。この…

深追い

警察小説の短編集。地方の警察署を舞台に各部署の署員を中心に事件にからむ人間ドラマを描く。署のすぐ裏側に官舎があり、公私とも切り離せない閉ざされた社会。それぞれに家族があり事情があることは一般人と変わりない。いずれの結末も小さな人間性を賛美…

つるかめ助産院

沖縄の離島が舞台。夫に蒸発された女性がたどりついた先はのどかな島の助産院。自らの妊娠を知り、結局出産を迎えるまで住み込みで働くことになる。主人である助産婦の先生やベトナム人の助手。それぞれつらい過去を持ちながら新たな生命の誕生につくす暖か…

「書評]富士覚醒

富士の大噴火を題材にしたシュミレーション小説。導入は架空の古墳発掘。徐福のものだとする。前半は古代史の蘊蓄が続きやや退屈。火山神は人類共通の原始宗教で旧約聖書にもその影響が見られるとする。後半は噴火とその対応。縦割りでなにも出来ない行政と…

弥勒の手

妻に失踪された高校教師と後妻を殺害されたアウトロー刑事。共通の敵として二人はやがて協力して怪しげな新興宗教の探索に入る。IT技術を駆使した情報収集で信者を洗脳しているのが実態。だが二人の真実は互いの妻を殺害していたという思わぬ結末へ導かれ…

勝つための経営

HY研究会による日本企業の研究。現在の不調を景気や円高のせいにするのは誤りで、経営戦略の失敗であると明言。製造業を「もの」と「つくり」に分離して考えた場合、日本はつくり=生産技術にすぐれているが、もの=商品デザインは欧米の後追いであった。ア…

非選抜アイドル

著者はAKB48の所属するがマイナーな存在。中学時代から不登校であったが、アニメ声優を夢見て芸能界へ。内部での競争は厳しいが、得意な公演を大事にすることで自称「便利屋」へ。ウサギにはなれないがカメの努力でチャンスをつかむ。本書は他分野でも…

砂漠で梨をつくる。

新浪社長のローソン改革。ダイエー時代のトップダウンが染みついていた社内に、意識改革をもたらす。タブー無しの提案で次々と新機軸を打ち出す。社長自身は短気な性格を押さえコミュニケーションを重視した経営。BtoCと業種は違うが組織運営には参考になる…

希望

副題通り震災からの復興プランを提言する。かねてからの主張通り、政治にも経営的な視点を入れるべきで、縦割り行政、票田しかみない政治家を厳しく批判する。財政についてはTPP積極論で日本の売り上げを増やす。贈与税を期間限定減税し、若年層へキャッシュ…

ブータン王室はなぜこんなに愛されるのか

GNH(国民総幸福)のコンセプトと訪日時の国会での名演説で一気に注目度が集まった国王と美しく聡明な王妃。二人に代表されるブルネイ王室の実像に迫る。作者は何度もブルネイに通いその魅力に魅せられている。決して桃源郷ではなくインド国境の紛争、ネパー…

文明の子

近未来小説。人口減少に歯止めをかけるべく、禁断の人工人間製造で日本は躍進を遂げる。この「文明の子」がさらに進めた科学実験がやがて破局をもたらし、パラレルワールドとの境界をこじあける。短編やエッセイを組み合わせたような形式。内容的には面白い…

猫背の虎動乱始末

舞台は安静の大地震直後の江戸の町。大柄だが心優しい主人公は臨時の同心に抜擢される。今は無き人格者の父親の評判とそれを慕う部下たちに支えられ、災害後の人心収拾に努める。どさくさにまぎれても事件はつぎつぎ起こるが、人情味あふれる見事な裁きを見…

鉄人探偵団

小学5年生が主人公。クラスの暴君和真と弱気で目立たぬ太一が交互にストーリーテラーとなる。日常を変えたのは関西弁の転校生鉄人。殴られても年上の不良に真っ向から立ち向かい、世の中を変えていく。クラスのマドンナや秀才たちもやがて巻き込まれ、町中…