データドリブン思考

経営にビックデータを活かすための啓蒙書。著者はこの分野の草分け的存在で、大阪ガスから滋賀大学の教授に転身。データ活用については組織の壁に苦労したようだ。まず強調されるのは問題解決のための課題の抽出。このステップが極めて重要だが、日本人の不得手とするところ。AIの活用のためには暗黙知形式知化する必要がある。また組織には自己のための恣意性が存在する。これを排除することは難しいので決断者はそのバイアスを頭にいれておくことが必要。内容は明快で実例を挙げて平易に書かれている。主張は納得できるのだが、驚きは乏しい。