最終飛行

星の王子様で知られるフランスの作家サン-テグジュベリが主人公の長編小説。パイロット出身で大戦中は空軍で偵察任務にあたる。すでに予備役編入の年齢だが、本人は祖国愛から従軍を志願。最期は撃墜され戦死を遂げる。占領下の祖国を離れ北アフリカ、さらにアメリカへ渡る。亡命政権下での権力闘争。人気作家だけにその影響力からおのずと巻き込まれることになる。その一方で華やかな女性遍歴。社交的で魅力的な人物として描かれる。かなり史実に基づいた大作。予想よりは時間を要した。