タイムズ

朝日新聞への連載時評。執筆時の動機、その後の展開を併せて構成。東京五輪を機に日本社会の実相を深くえぐる。途中からコロナによる混乱、五輪は延期といっそう低迷と分断に拍車がかかった。立ち位置は左寄りのシニカルだが、事実を見極めようとするジャーナリズムの本筋には共感できる。思考停止に陥っているすべての日本人、特に若者に警告を発する。積極的な思考と社会参加が求められる。好著である。