旅行

肉まんを新大阪で

食エッセイ。実はシリーズ化されており本編は文庫オリジナルだそうだが2018年の発行。自らの経験にもとずく多彩なネタをユーモアたっぷりに描く。ところどころで時代の流れにほろりとさせられる。読みやすいわりに時間を要したのはこちらの都合。 -京都…

歴史のダイヤグラム

朝日新聞に連載された鉄道歴史エッセイ。戦前から戦後、主として国鉄時代の事件や文人たちの作品から、対象となる列車を特定する。あとがきにあるように前任である半藤氏を意識してか皇室、お召列車関係の記述が多い。自ら親子2代の乗り鉄。懐かしい写真も…

鉄道無常

自身鉄道女子の著者が、鉄道紀行の先達である2大巨頭、内田百聞と宮脇俊三にささげるオマージュ。それぞれの代表作から引用し、時代背景と鉄道愛を新たな視点も組み入れ紹介する。共通するのは厳しい戦争体験。内田氏はそこからの復興、宮脇氏は斜陽化して…

見果てぬ花

エッセイ集。JAL機内誌への連載。もう17年も続いているとのこと。食べ物ネタ、ダイエットネタが多く、エスプリが効いてくすっとさせられる。著者の日頃の生活感が伝わり、安心して読める内容。 見果てぬ花 作者:浅田次郎 発売日: 2020/10/27 メディア: Kindl…

地名の世界地図

世界の国名、地名の由来を解説。知らない事実も多いが、全体に網羅的でめりはりに欠ける。古代は地形の特徴を現す命名が多いが、やがて軍事、民族、政治が影響を与える。フン族の大移動と新大陸発見が大きな契機であったようだ。後半の大索引は読んではいな…

関西人はなぜ阪急を別格だと思うのか

タイトル通りの内容。創業者である小林逸翁からの伝統である、その顧客第一主義とブランド志向を解説。阪神との競合、京阪との融合分離と企業としての生々しい歴史も描かれる。ファンによる推しの部分と鉄道ジャーナリストとしての分析が入り混じる。期待通…

草原の国キルギスで勇者になった男

リアルRPG。冒険家を自称する著者がキルギスで動物たちを供にあえて困難な旅に挑む。馬での旅、羊と犬を連れての山越え。イスラムの文化は旅人に親切で、宿や食事を提供されるが、時には悪人に遭遇することも。言葉や医療、気象知識とレベルを上げていく。う…

スーツケースの半分は

連作集。幸せをよぶ青いスーツケース。30前の女友達四人がこれを持ち、それぞれ旅に出て、幸せや新しい生き方を見つける。さらに友人や元の持ち主、製作者まで話を展開。基本ほのぼの系だが、日ごろのしがらみに捕らわれず一歩を踏み出す勇気がテーマ。軽…

サガレン

著者によるサハリン旅行記。前半は鉄道紀行風。後半は戦前にこの地を訪ねた宮沢賢治の魂の遍歴を追う文学的な旅となる。妹を亡くした後、最果てまでの旅で生きるためのの回答を得る。その明らかな変化は詩に残されている。残念ながら完全には理解できず、雰…

東京発半日徒歩旅行

タイトル通り、首都圏軽めのお出かけ案内。実際に著者の体験による。意外と範囲は広く、首都圏3県から山梨まで浸食。徒歩は2-3時間だが、アクセスにそれ以上かかる計算。結局は1日仕事になる。内容は簡潔で文章も巧み。旅心をくすぐられるのは確か。地…

地名崩壊

平成の大合併により失われた歴史ある地名。影響は市町村名から町名までに及ぶ。地名の変更は時代を映す妙薬のように処方されてきた。地図マニアである著者はその名を惜しみ、復活を期待する。懐古趣味だけでは実利を伴わないので容易ではない。博識ぶりは披…

達人かく語りき

著者の対談集、吉本隆明から羽生善治まで計10人。巧みな会話で互いに自分をさらけ出し、その仕事や生き方の神髄にせまる。総じて内容的には硬派な感じ。相手によって使い分ける。女性との対話は優しく興味深い。著者自身の成長の記録でもある。週末にバタ…

旅のつばくろ

エッセイ集。JR関係雑誌への連載だけに国内旅行が主題。16歳での初旅から、著者の遍歴が淡々と描かれる。文学への思いも溢れる。簡素な文体でありながら抒情性豊かなところは真骨頂。自粛の中、旅情を誘われる。 -今も時だ -ライスワークとライフワーク 旅…

外国人だけが知っている観光地ニッポン

欧米人を中心に日本を訪れる観光客の好みを、自ら運営する訪日客向けポータルサイトでのデータを用いて解説。都道府県別に評価上位の訪問先を紹介。定番だけでなく意外なところも。共通するのは自然を好み、フォトジェニックな場所を重視する。温泉も多い。…

暗い夜、星を数えて

著者の実体験をベースとしたルポ。一人旅の常磐線の車内で震災にあう。危機一髪で津波から逃れ、避難所で知り合った女性の自宅で一夜を過ごす。翌日には原発が爆発。あの震災のすべてを自ら体験することになる。後日被災地を訪問、お世話になった人々と温か…

地図帳の深読み

地図マニアの著者が、戦前から最新の地図帳を参照し、日本及び世界の社会の動きを洞察する。高校生用のカラー版の地図が掲載され、なかなか愉しい一冊。地図は時代を反映し、多くの情報を与えてくれる。平成の大合併により歴史ある地名が消失したことは極め…

東京駅の扉

著者は東京駅フォトグラファー。秘蔵の写真とその解説で東京駅100年の歴史を語る。再建なり100周年を迎えた駅は、いつまでも改造が続き、日々進化する。本書は建築家辰野金吾没後100年へのオマージュでもある。ステーションホテルにはいつかもう一…

不思議な鉄道路線

明治初期鉄道路線の決定に際して、常に存在した陸軍の圧力。海岸線を外し、内陸に敷設することを強く要求する。経済性からほど遠いが、それだけ海外勢力への脅威があったことの査証。奥羽本線と現肥薩線が代表例。会議録等の原文引用が多いが、さすがにスキ…

日本の城下町を愉しむ

紀行集。タイトル通り城そのものでなく城下町の歴史や風情を楽しむ。北から南まで100か所を紹介。各地とも振興のため、再建や付属設備の建設が進んでおり、様変わりしているよう。挿絵が素晴らしいが、写真は小さすぎる。著者とは同年代。共感はある。 日…

グッドフライトグッドナイト

現役BAパイロットのエッセイ。搭乗機はエアバスから747へ。日頃知ることの出来ない操縦席の内幕と飛行にこめた想いを綴る。4種の速度が存在するなど知らない事実も結構多い。天空から見る景色の描写は誌的で美しい。予想していたが翻訳もので記述が長く…

あぽやん3

シリーズ第3弾。モデルとなるJALの破綻を境に、現場の変革が進められ、労働強化が図られる。中間管理職として狭間のあぽやんは鬱を発症し出社できなくなる。顧客本位の仲間たちの精神はそのまま、ラストは老夫婦手助けすることで何とか復帰を果たす。出張所…

クルーズ万歳

日本を代表するクルーズライターがこれまでの雑誌投稿をまとめた1冊。娘時代から豪華客船に乗り続けて45年。マツコでブレーク。今日のブームの立役者となった。大半が海外のラグジュアリー船の紹介で直接の縁は無いがだが、まあこんな世界もあるなと楽し…

僕はこんな旅しかできない

著者のブログから。60歳になっても毎週のようにアジア各地を旅する。いまだにLCCの格安便にこだわるわたりは貧乏旅行のDNA。時代の流れとともにバンコクの定宿は閉鎖。再開発はタイが豊かになった証ではある。思えば最初のタイ赴任のころに著者の情報は貴…

空の上の格差社会

旅客機の黎明期から、クラス変遷をひもとき最近の動向を解説する。かっては高価な価格から一部富裕層の乗り物だったが、ジャンボの導入あたりから一気に大衆化した。厳しい競争により価格、サービス競争となり、利用者としては有り難いところ。最も利益率の…

中国なんて二度と行くかボケ

元引きこもり青年の中国貧乏お笑い旅行記。バスと鉄道を乗り継いで北京を目指す。実はこれは完結編でアフリカから旅を続けているという。三国志の史跡をバイクタクシーで訪ねたり、少林寺の付近で武道の体験訓練を受けたりと普通の観光客ではあり得ないエピ…

インパラの朝

684日にわたるユーラシア大陸大旅行記。アジアから中東を経てアフリカと決して安全でない現地の社会へ飛び込み、豊かな感性で生の小さな声を拾い上げる。当然ながら旅の中に生活があり、一か所ので滞在は長くなるが、各地での率直な想いが簡潔にまとめられて…

駅弁と歴史を楽しむ旅

著者は予備校の歴史講師。最新の駅弁事情を紹介。「奥の細道」や「源平合戦」をたどる構成は陳腐で安易な感じもするが、アクセントにはなっている。驚くのは名のある駅弁でも廃業や販売中止が続いていること。確かに私自身も購買量は目に見えて減っている。…

紅葉狩り

連休の谷間を利用して紅葉狩りに。湯の山温泉からロープウエィで往復。植生のため全山紅葉とはいかないが楽しめるレベル。 山頂は寒いくらいだが眺望は良し。もっとゆっくり紅葉を満喫したい向きは登山道を行くべし。

エミレーツのビジネス

注意点 スリッパなし ジャケットは着陸後に返却 スリーパー用マット有。使うと楽。

デュセルドルフ

ポーランドからドイツへ移動。K-FAIRが目的だがおかげで定宿は取れず、Courtyardに投宿。初め通された部屋は、クーリングタワーの真ん前で騒音がひどく替えてもらう。400Euroでそれは無いだろうというのが実感。豪胆になったものだ。すれたともいう。無線…