暗い夜、星を数えて

著者の実体験をベースとしたルポ。一人旅の常磐線の車内で震災にあう。危機一髪で津波から逃れ、避難所で知り合った女性の自宅で一夜を過ごす。翌日には原発が爆発。あの震災のすべてを自ら体験することになる。後日被災地を訪問、お世話になった人々と温かい再開を果たすが、福島の現実にも直面する。人間の両面性を直視する思い。短編であるが中身は非常に重い。文句なしのA評価。今年一番かな。これが事実上のデビュー作。注目すべき書き手。