鉄道、航空

青春18キップポスター紀行

25年に及ぶポスターのコレクション。ロケハンから撮影、キャッチコピーまでプロデューサーが制作の裏話を簡潔につける。モデルの扱いは小さくあくまで主役は鉄道であり、旅である。特に近年はその傾向が強い。ポスターはいずれも秀作揃い。手元に置きたい…

世界の駅へ行ってみる

ビジュアル文庫。タイトル通りの内容。有名どころの駅を写真と短めの文章で紹介。どうしても鉄道先進国であるヨーロッパが中心となる。しかも首都のメジャーなターミナル駅が中心。規模や建築の優雅さを考えると妥当なところ。急発展する中国やまだまだこれ…

東京駅100年の謎

開業100年にあたる東京駅。その複雑化した構成を、発展の歴史を追うことで明らかにする。節目の段階毎に模型と図示で明解に示されるので理解しやすい。中央駅として各方面から路線が延長され、さらに新幹線も加わりプラットフォームのやり繰りを繰り返し…

線路はつながった

現役の三陸鉄道社員が書いた復興の記録。甚大な被害を受けながら3年の歳月を掛け、全線復旧にこぎ着ける。被害の少ない部分から即座に運転を再開し、第3セクターとして地域の信頼を得たこと、復興のシンボルとなったことが大きい。経営陣と社員の危機対応…

鉄童の旅

目の前の人身事故で両親を亡くした5歳の少年。記憶喪失に陥り鉄童としての旅が始まる。古き良き時代の国鉄職員に育てられるが、やがて養護施設で成人。鉄道検査技師となる。ふとした縁で手伝った雑誌の投稿テープから自らの過去を知る。愛する妻と生まれて…

ヨーロッパ鉄道旅ってクセになる。

パリからダブリンまで10カ国を周遊する鉄道旅。いわゆるテツ本ではなく普通の紀行文。大きなエピソードがあるわけでなく、旅の小ネタを集めた感じだが、お国柄の違いを巧みに感じるなど、旅情を誘う。ネットを駆使する世代の旅行術も紹介。軽めの内容。ヨ…

新幹線をつくる

日本車輌の豊川工場に密着。N700Aの製造工程をレポートする。最新のコンピューター技術と職人技に支えられて、列車が製造されていく様を丹念に描写。考えて見ると自動車と異なり大量生産品ではない。鉄道ファンとしても製造業の技術屋としてもよく知ら…

新幹線を運転する

ベテラン新幹線運転士の語り下ろしを著者が再構成。乗客は普通目にすることの出来ない運転席の情景を浮かび上がらせる。500km以上の距離を15秒以内の精度でむすぶ鉄道技術の神髄。優れたシステムはもちろんだが、運転士の技量に負うところも多い。運転中は…

鉄道会社はややこしい

首都圏での地下鉄と私鉄/JRの相互乗り入れをテーマに、複雑な運転形態と実際の運営を微細に述する。たしかに東京の東西両端でで本来はありえない私鉄の電車が走っている姿は奇異であろう。関西圏では希有な例。また諸外国でもほとんど実例を見ない。これ…

女流阿房列車

表題の通り内田百聞と宮脇俊三へのオマージュ。小説新潮の鉄道特集へ掲載されたシリーズもの。女子乗り鉄である著者が過酷な企画に挑戦する。東京地下鉄を一日で完乗したり、こだまを乗り継いで博多までと、マニア企画の中で女性らしい別の視点を提供する。…

鉄道旅へ行って来ます

鉄ちゃん文士3人による鼎談。実際には原氏が計画し、車内や旅先で鉄道談義に花が咲く。八高線の分岐に人生を感じたり、北陸線の駅そばを食べ歩いたりと、マニアとは一歩違う企画が興味深い。それぞれのアプローチは異なるが、鉄道に対する想いはひしひし伝…

飛行機の操縦

ベテランパイロットが操縦の基本と裏話を披露。離陸から着陸まで操縦/管制/気象に分けて記述。それだけに重複が多くまた、英語での通信をカタカナ書きしているので読みずらい。後半は特にその傾向が強い。内容自体は大部分はぼく管で学習済み。知らない点…

電車のデザイン

評価の高いJR九州の車両の数々。著者はそのほとんどを手掛ける。外観だけでなく内装にもこだわり一つの物語世界を構成する。受注にあたり最初のプレゼンはビジュアルでなく文章のみでコンセプトを明確にする。赤字でありながら大胆なデザインを取り入れた…

D列車でいこう

赤字にあえぎ廃線が決まった第3セクター鉄道を救う3人組。MBAを保有する銀行のキャリアウーマンと引退間近の熟年2人。年間3千万の赤字は大きくはないが、経費削減の余地はない。キーは以下に外部からの客を呼び込むか。ありきたりのイベントでは一過…

盲腸線の旅

京都府庁を退職した著者が、取り憑かれたのは終着駅を目指す盲腸線の旅。当然ながら幹線をはずれ第3セクターや地方私鉄の客となる。どこにも共通する背景は地元の高校生と老人たち。それなりにしっかりと根付いた鉄道風景である。短文と自ら撮影した写真で…

線路を楽しむ鉄道学

いわゆる「鉄」の中でも珍しい部類の線路マニア。路線図とそれにまつわるエピソードを披露する。鉄道敷設の苦難の歴史は以下に高低差を乗り越えるかにつきる。スイッチバック、ループ線と実例を挙げて解説。地形図を見ながらの解説は興味深いが、地図は彩色…

電車の運転

元国鉄JRの運転士が電車のメカニズムを豊富な図表を駆使して平易に解説。マニア向けでなくまるで新人運手への教本のようだ。内容はモータ制御方式、ブレーキの種類から、線路、信号機まで網羅される。自動車とは異なる特性を存分に描く。運転する身の本音…

私鉄探検

各社ごとにオリジナリティのある大手私鉄の現状をその歴史と最近の方向性を交えて紹介する。バリバリの鉄ではなく、一般人の視線に近いところから書かれているところは好感が持てるが、ある意味すでに既知の事実の再編成でもある。各章末の沿線紹介は不要で…

大手私鉄の知恵と力

激動の時代の私鉄の経営状況と事業の方向性をルポする。右肩下がりの人口動向では、ターミナル商業施設と沿線開発を核とするでかっての阪急モデルは機能しなくなり、新しいビジネスモデルを模索する必要がある。キーワードはシームレス化とブランド力の活用…

ローカル線ガールズ

連続でおきた衝突事故で廃業に追い込まれた京福電鉄(福井線)。県の出資で第3セクターとして復活。乗客サービスを向上さえるため女性アテンダントを乗務させ改革を図る。第1期生でありはリーダーを務める著者がその立ち上げの苦労と乗客とのふれあいを素…

近鉄アーバンライナー

URのデラックス席を利用の場合、大阪行きは偶数番、名古屋行きは奇数番を取ると、窓が広く取れて視界よろし。ただし一人席(A)は南からの陽ざしに負けない覚悟が必要。

名古屋

名古屋駅新幹線から、近鉄までの乗り換え標準時間、実測4分と判明。ただしビジネスバック一つ。階段から1両以内である。22:00過ぎの空いたコンコースでの条件。

東海道新幹線歴史散歩

東海道新幹線の車窓から見られる歴史的建造物を写真と短文で紹介する。いつも早朝か夜に往復しているので、これを機会に陽のあるうちに西行。下りE席山側の風景を楽しんで来た。予想していたが速度が速すぎ、確認できたのは記載の約半分。それでも掲載され…

台北散策

出張の合間、フライトまでの時間を使って市内を散策。まず地下鉄を体験。20NT$=80円とお安い。ホテル近くの中山路から中正紀念堂前まで乗車。駅、社内とも新しいだけにきわめてにきれいだが、情緒はない。切符購入等はすべて英語表示が選択でき、分かり…

ムーンライトながら

帰省予定の金曜日に送別会があり、最終の新幹線を予約していたが、新横浜で人身事故がありベタ遅れ。急遽「ながら」で帰ることに。学生時代の大垣夜行以来実に20数年ぶりの乗車。特急用車両で全車指定のリクライニングなので快適だったが、オフシーズンの…

女子と鉄道

珍しい女性の描いた鉄道エッセイ。偶然ながら今回図書館で予約していたものが、同じタイミングで借り出せたので、読書としては鉄道紀行が続くことに。女性はやはり感性が優れているのだろう。知識や結果、記録を重んじる男性とは鉄道の楽しみ方に差があり新…

父・宮脇俊三への旅

鉄道紀行文学の第一人者である故宮脇氏の知られざる一面を、長女である著者が肉親の愛情を込めて描く。氏の「時刻表2万キロ]で鉄道に魅せられた人は多いはず。私も学生時代に読んだ以来、一貫して氏のファンであった。その淡々とした文体より、常に冷静で…

鉄子の旅

評判の鉄ちゃんコミック。究極の「鉄」である横見氏の生態を、極めて一般常識人である菊池さんが同行して漫画にするという構成。男のマニア(オタクではない)の世界を女性の視点で描くところが新鮮で、大いに笑わせてもらう。我が家の評価も男女で2つにわ…

JR全線全駅下車の旅

3年8ヶ月をかけて、JRの全線に下り立った記録。駅にとりつかれた作者の難行苦行の紀行文である。私も鉄道マニアの端くれであるが、駅についてのここまでの思い入れと執念にはややついていけない部分を感じる。北海道などでは駅の合理化により駅の無人化…