ONEはなせ成功したのか

日本の海運会社三社がコンテナ船部門をスピンアウトとして設立した「ONE」。シンガポールを拠点に独立した経営を行い、大きな利益を上げた。コロナによるコンテナ不足で単価が急騰したことはあるが、大方の予想に反し成功した事例となった。コンテナ業界は離散集合を繰り返し、現在は世界3グループに集約される。規模の経済で、船舶、設備に大きな投資が必要。小規模では生き残れない。ONEは3社の共同出資だが、親社から切り離し、「出島」組織としてスタートした。経営陣も50前後と若く、徹底した権限委譲で、スタートアップのような雰囲気。真価が問われるのはこれからだろう。同じ3社統合として学ぶべき点は多い。共著だが経済記事のように読みやすい構成。