プリンス

ミャンマーをモデルにした政治小説。軍事政権に反対する民主化運動の指導者は、大統領選挙のために帰国するが、空港で暗殺される。妻と息子がそれぞれ立候補を目指す。米英の大国の思惑、軍部内の派閥抗争と複雑な構図の中で一気に選挙へ。結局は民主主義のプリンスである息子の勝利で、新しい希望がもたらされる。会話主体の文体で一気に読ませるが、やや単純すぎるプロットで読後感は浅い。