シュミレーション小説。新宿の都庁で被災した中年サラリーマンが、墨田区の自宅に徒歩で帰りつくまでを描く。解説役につくのは関東大震災で命を落とした祖父という設定。物理的な復興はもちろんだが、すべてを失った後の心のケアがいかに大事かが、しっかり伝わる。作者にしては軽めのタッチで災害に対する心構えを啓蒙。
- どんなに大地が身震いしても、人の心だけは壊せない。壊すのはいつだって自分自身。
平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった (講談社文庫)
- 作者: 福井晴敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/09/15
- メディア: 文庫
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