風神雷神

琳派の始祖、俵屋宗達が主人公。信長にその才を見込まれ、天正遣欧使節に同伴してヨーロッパを訪問。ダビンチやミケランジェロの名作や同年代のカラバッジョと巡り合う。始めは反発していた使節たちもそのおおらかな人柄と芸術への想いに共感していく。もちろん歴史的根拠のない空想の一冊であるが、彼をしてキリスト教への信仰と芸術の普遍性を語らせる。上下600ページにわたる大作。