デパートへ行こう

深夜の老舗デパート。自殺死亡の男、復讐を企てる元社長愛人の女子社員、父親が贈収賄事件に絡んだ高校生の家出カップルが、同じ夜に偶然店内に忍び込む。合併がからんだ会社の派閥争い。店を想う老警備員と脇役、プロットとも重厚。ありえない偶然が引きおこす一夜のドタバタを作者は一気に書き上げる。ラストでは感動的なサプライズも用意されている。家族愛、愛社精神が主題。惜しむらくはさすがに盛り込みすぎで細かい展開に読む方がついていけない。帰国便で一気に読破。高評価側のB。

デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)

デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)