ビジネスパーソンのための言語技術超入門

著者が長年取り組んできた言語技術教育。ドイツで育ちの日本人として語学の差でなく、思考法の違いに苦しむ。主語が明確でなく理由から記述する日本語の特異性。開発した教育法は質問を連続的に発する問答ゲームによる対話。文章ではパラグラフの構造教育。具体例として、国旗、絵画、文学、マンガを対象とした分析法を紹介。成果は明らかであり、スポーツ界や実業界からも注目されている。示唆に富んだ内容だが、新書版にしてはやや専門的かな。ずいぶん苦心して平易に書いていることは好感。読破には意志の力を要した。