スピノザの診察室

舞台は京都。有能な消化器内科医師である主人公は、早世した妹の遺児を育てるため、医局を辞し、街中の病院勤務医となる。老人患者が多く、看取りを重ねる日々。哲学に造詣が深く、医学の持つ意味を持つ意味を常に問う日々。クライマックスは子供の内視鏡手術。大学に潜り込み後輩医師のサポート役で見事に成功させる。スピノザの哲学は難解だが、人間賛歌。好物の京の甘物がアクセントになる。一気に読ませる。評価は高い。

 

-人間に出来ることはほとんどない。それでも努力は尊い

-矢来餅、阿闍梨餅、長五郎餅