書名そのままではあるが、若手の研究者への論文作法である。以下に論理的にかつ正確に自らの研究内容を伝えるか、そのすべてが網羅されている。一般に日本人の文書は受け身を多用することで曖昧さが多く、修飾語を多用することで逆茂木構造になると手厳しい。基本は重点先行主義でパラグラフの構成を重要視すること、事実と意見の区別を明確にすべしと単に文書作法だけでなく思考法でもある。80年初頭の著書でさすがに古く後半はIT時代にそぐわない部分もあるが、逆に私の学生時代を思い出させるものであった。理系のはしくれとして主張はつねに明瞭でありたい。
- 作者: 木下是雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1981/09/22
- メディア: 新書
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