経理から見た日本陸軍

旧陸軍の経理システムを歴史学として研究し解説。イメージと異なり、意外ときっちりした運用がなされていた。巨大組織を回すには必要であったということだろう。また軍需産業にエキスパートを派遣し、コスト意識を徹底させ、拡大再生産を促した。細かい数字も示されるが、現代価値に換算しても、武器類は高価であることに驚く。戦争とは金のかかるもの。新書版でオリジナルを削ったようであるが、網羅的で結構なボリューム。少し惜しい読後感である。