豪快リーダーシップ

著者は技術者派遣会社であるメイテックの創業者であるが、社長在任中に取締役会で電撃解任された経歴を持つ。尼崎の貧しい家庭に育ち、起業と挫折を繰り返した。その経験に裏打ちされた処世論、リーダーシップ論であるが、神髄は自ら振り返る波瀾万丈の来し方であろう。山場は2つ進駐軍将校とのチョコレートを介した交流のエピソードと自ら「本能寺の変」と称する解任劇。派手な外見とパフォーマンス。一見豪放磊落な性格が誤解を呼ぶ面も多いだろうが、根の部分は好奇心の強い人好きで繊細さを見せる。その神髄は徹底したポジティブシンキングである。残りの人生はものづくりの復興にかけるとのこと。雑な関西弁での語りかけは鼻につく向きはあるかも知れないが、私は嫌いではない。意外とあたりの一冊。

豪快!リーダーシップ論 (ベスト新書)

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