うえから京都

関西を舞台とした地方自治政治小説。現代坂本龍馬こと高知県の職員坂本龍子が、京都府の依頼を受け、交渉を担当、まず大阪、兵庫を説き伏せ連合を組む。目指すは東京の首都機能の分散化。必ずしも仲の良くない府県の利害を一致させ、東京都の交渉に臨む。関西人は良く知るネタだが使い古されているのでむしろ冗長に感じる。実際の知事たちをなぞらえた人物描写でドラマ仕立て。底流には日本の将来への希望が持てない現状への不満がある。エンタメとしては読めたが、今一つ残念な評価。