2021-01-09 天才富永仲基 書評 学術 歴史 江戸時代、大阪の町人学者である富永仲吉の業績をその著作からたどる。数多の仏典を読破し、その関係性を解明する。時代に先駆けて「加上」の概念を導入。先達の哲学に新たな要素を加えていくこと。これにより経典の時代の変遷を明らかにする。国学者には仏教排斥の材料にされたようだが、探求は極めて合理的でその価値はゆるぎない。内容的には難解で、完全に理解できたわけではないが、知られていない市井の学者の実像に迫れた。 天才 富永仲基 独創の町人学者 (新潮新書) 作者:釈 徹宗 発売日: 2020/09/17 メディア: 新書