経済史学の立場から日本のイノベーションを論ずる。アメリカのように資本と人材からなる経営資源が流動化することと、イノベーションは野生化により破壊的になると主張。手近な果実を追う短期的な視点が支配的になり、基礎研究がおろそかになる可能性も高い。著者によるとこの流れは加速するので、国家、企業、個人でその対応が必要。いかに魅力的な組織にするか。経済学者らしく論点は明確、一般向けに分かりやすく解説。参考になる好著。
-イノベーションとは経済的な価値を生む新しいモノゴト
-銀行への自己資本規制が、ベンチャーへの資金の流れを停滞させ時代を逆行させた。
-日本の再生にはイノベーションの復活しかない。