アメリカに喧嘩を売る国

フィリピンのドゥテルテ大統領の実像を国の歴史からひもとく。トランプと比較されるが、最大の違いは政治手腕の実績。ダバオ市長として麻薬対策を強行。治安を劇的に改善し圧倒的な支持を誇る。強気の発言と周到な交渉で各国から経済援助を引き出す。アメリカの植民地支配の残渣から根っこには反米感情がある。現在は親日的であるが、日本から最も近いカソリック国であり、価値観が大きく異なることに注意。新たな視点から書かれ興味深い一冊だが後半は日米戦争の知られた歴史が語られやや退屈。