七つの会議

電機メーカ−(ソニック)の関連会社を舞台とする企業小説。エリート営業課長が突然パワハラで左遷。その裏にはコストダウンのために部品の材質を下げ不良品を販売したコンプライアンス違反の事象が隠されていた。組織をあげての隠蔽工作がなされるが、結局内部告発により白日のもとにさらされる。営業部門が部品しかもネジの調達まで行うという設定と最後の黒幕に若干の無理はあるものの、各部の組織防衛には現実感と緊迫感が充分。主役脇役の生い立ちまで描写される。個人は決して悪くないが、組織の持つ力の恐ろしさ。日本会社病の際だつケース。週末に一気に読破。

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