それでどうする日本経済これが答えだ

3人の論客の鼎談。日本の問題認識から入り、米欧中と巡った後で解決策を提示する。とかく意見の対立を指摘される2大エコノミストだが、指摘する問題点はほぼ一致。デフレ容認論の榊原氏と成長論の竹中氏が最後に激突する。いずれにせよ日本経済は円熟期に入り、これまでとちがった政治哲学が必要なのは間違いの無い事実。中間層と製造業の復活はありえないのだろうか。だとしたらひたすらグローバル化を邁進するしかない。刺激的な1冊でした。


  • 消費税増税後も財政が健全化しない場合、マーッケットは日本売りとなる
  • 20年後中国のトップはアメリカ留学組になる。考え方は米中共通。
  • 中国は本質的にキャピタリズムの国。日本の方が社会主義的。
  • 高度成長期はアメリカ型の小さな政府。円熟期は欧州型の大きな政府が適する。
  • 日本は部分的な技術はあるが、インテグレートする力がない。
  • 世界はシューペリアンが予測したように「イノベーション」の競争になる。
  • イノベーションとは技術の革新、飛躍のこと