工学部教授にして小説家である著者が震災後に一気に書き上げたエッセイ。世の理系離れに対して警鐘をならす。すべての事象に名前をつけ、結論を欲しがる現代日本人は科学的思考に背を向け、自らを危険にさらしている。科学者らしく定義を明確にしロジカルに論を進める。各章ごとにまとめをおいているのも理系ぽくて微笑ましい。おそらく非常に立ち位置の近い私としてはうなずける点が多数。甘めだがA評価。
- 数字は情報を伝えるのに最もわかりやすい指標
- 科学とは他社によって再現できることを条件として組み上げていくシステム。
- 数字や実験は再現のための方法
- 科学的であるためには思いこみを極力避け、慎重であるべし。
- 科学の目標は人間の幸せ。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/06/29
- メディア: 新書
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