益川敏英の「あなたがいたから」

NHK「こころの遺伝子」の取材記。ノーベル物理学賞を受賞した益川教授の回は、その師にあたる名大の坂田教授のE(Elementary Particle)研にスポットをあてる。自由と平等をモットーにつねに活発な議論が新しい理論を産み出していた。また象牙の塔にこもることなく、反戦や社会運動にも積極的な参画。この姿勢は現在につながっており、原爆の惨禍もあり社会に対する理学の役割を重く受け止めていた。理論物理学は理論が実験で検証されるまで30年の時間を要した。謙虚な姿勢も肯ける。