イギリス人アナリスト日本の国宝を守る

著者はオックスホード卒、辣腕のアナリストとしてならす。学生時代からの日本への興味が高じて茶道に入り、縁あって漆工芸会社の社長となる。前半はアナリストして日本式経営への提言。独善的な解釈を避け、数字をサイエンスする欧米式の経営手法を推奨。耳が痛い。後半は日本経済の再生手法として観光誘致を提案。そのキーとなるのは文化財の価値向上。日本を熟知しつつ外国人としての視点も失っていない。説得力に富む好著であった。

  • 日本の高度成長の要因は圧倒的な人口急増。戦災からの復興需要も大きな原動力。
  • おもてなしは提供側の視点。客側からの評価が必要。