明日のリーダーのために

著者が自らの経歴をベースにリーダシップ論を展開する。国鉄の本社採用の幹部候補生であり、分割民営化の実行者。政治と官僚の入り組んだ権力闘争を凌いで、民営化、上場を成し遂げる。記述は実名入りでかなりなまなましい。立場は右寄りで日米同盟を基軸とする資本主義を支持。中国重視の風潮には警告を発する。明日の日本のためには初頭中等教育が重要で自らパブリックスクールを開設する。幼いころから論語を教えられた父君の影響もある。主張は全般に最終章の歴史論は蛇足で無いほうが良い。巻末の推薦書は参考にしたい。

  • 政治はコンセンサスの形成、経営は大局感によるリーダーシップ。
  • 直観と反射神経を頼りにした「主動」と「速行」
  • 経営戦略には3つのタイムスパン。「現在」「近未来」「未来」

明日のリーダーのために (文春新書)

明日のリーダーのために (文春新書)

  • 愚行の世界史
  • 谷間のゆり
  • 守城の人
  • 八月の砲声