著者が自らの経歴をベースにリーダシップ論を展開する。国鉄の本社採用の幹部候補生であり、分割民営化の実行者。政治と官僚の入り組んだ権力闘争を凌いで、民営化、上場を成し遂げる。記述は実名入りでかなりなまなましい。立場は右寄りで日米同盟を基軸とする資本主義を支持。中国重視の風潮には警告を発する。明日の日本のためには初頭中等教育が重要で自らパブリックスクールを開設する。幼いころから論語を教えられた父君の影響もある。主張は全般に最終章の歴史論は蛇足で無いほうが良い。巻末の推薦書は参考にしたい。
- 政治はコンセンサスの形成、経営は大局感によるリーダーシップ。
- 直観と反射神経を頼りにした「主動」と「速行」
- 経営戦略には3つのタイムスパン。「現在」「近未来」「未来」
- 作者: 葛西敬之
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/04
- メディア: 新書
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