2035年の中国

著者は外交官。元中国大使。3期目に入った習近平体制を論評する。戦後の共産党政治は毛沢東、鄧小平の時代から、政治と経済の間でジグザグの歴史を繰り返してきた。習体制はどちらかと言えば政治寄りだが、経済の発展無くして体制は維持できない。民度の上がった国民の価値観を納得させることも必要。習個人には大人であり、カリスマ性もあるが、中南海で独裁することに懸念もある。世界の未来のために、米中のデカップリングは好ましくなく、互いの譲歩と新たな関係構築が望まれる。それぞれ国内保守派があり、簡単ではない。硬めの内容で読破には力が要った。

 

-習近平のキャリアは地方の党務。外交は縁遠い