中二階の原理

日本社会の特性を際立たせる著者の新たな議論。歴史から紐解き、二階の原理と現場のねじれを中和する中二階の存在を指摘する。具体的に言えば実権を持たない天皇制の存在が代表例。廃藩置県と戦後の農地改革を最小の流血で乗り切ったのもこの緩和剤があったからこそ。経済では著者の持論である人本主義がこれにあたるが、近年はうまく機能しなくなってきている。前半の歴史論の方が新鮮で面白かった。ご活躍には頭が下がる思い。

 

-巨大な社会変革をしなやかにこなす。

-共同体の道徳感覚への合致が必要。

-マクロとミクロのペアが必要

-どんな薬(中ニ階)も使い過ぎると毒になる。