この国の危機管理失敗の本質

東日本大震災福島原発事故、コロナ禍と続く大規模危機。日本政府の対応は後手後手で大戦中と基本的に変わっていない。特に震災、津波については学術的に予見されていただけに無策が惜しまれる。経済優先と前例主義が障壁となる。水俣病対策が悪例として何度も引用される。後半は安倍政権の劣化、独裁化を鋭く批判。閣僚たちの失言は隠されている本音の発露。危機管理は著者のライフワーク。鋭い部分はさすがに残っているが、本書ではもう少し焦点、主題を絞り込むべき。特に後半の新聞連載部分は重複も多く、読破には気力を要した。

 

-地裁の原発に関する判決には見るべきものがある。

(安全な国土に国民が根を下ろして生活していることが国富)

-日航の事故記録、伝承は評価。