岡本太郎本人の著作からその生き方と芸術性を確認する。戦前のパリに留学しながら、日本人の職業画家とは群れず、また認められた前衛画家達とのネットワークも利用しない。軍隊での鉄拳制裁も、言動への厳しい世評も甘んじて受けてきた。すべては自ら信じるところのため。芸術は民衆のものであり、作品は思想のキャリアに過ぎないとする。誰もが不安に思った万博テーマのプロデュースは独特のチーム運営で見事にこなす。鮮烈な人生。内縁の妻である敏子が唯一の理解者であり支えであった。著者は敏子の甥にあたり、現在は記念館館長。
- 職業は人間
- 歯を喰いしばって最後まで岡本太郎をやり通した。(綾子)
- 作者: 平野暁臣
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2011/11/10
- メディア: 新書
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