翔ぶ少女

神戸の震災で父母を亡くした3兄妹が、妻を亡くした心療科の医師の養子となり生きる姿を描く。主人公の少女ニケは片足の機能を失い、次第にクラスで孤立していくが、父親代わりの医師や周囲に励まされ、やがて自立していく。医師も瓦礫に埋もれた妻を助けられなかったトラウマを持ち、実の息子とは断絶している。親しい人を想うとニケの様に背中に羽根が生えるという奇跡が起こり、ハッピーエンドを迎える。羽根は少女の純粋な気持ちを象徴するものか。悲劇を乗り越え力強く生きる人々を描く力作。

翔ぶ少女

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