ワシントンに在住する国際政治のコンサル。国家間の勢力はパワーオブバランスであると信奉するリアリスト。中国はその覇権主義により経済発展を遂げた後、アジアからアメリカを駆逐する。アメリカは自国を核戦争の脅威にされしてまで、日本や台湾を守るつもりはさらさらない。日本が中国の属国にならない唯一の手法は抑止力としての核武装であるとする。論旨は明快で説得力はあるが、おりしも原爆の日を迎え、原発事故にさらされる国民感情から世論に受け入れられる可能性は低い。
- 近世ヨーロッパはビスマルクの主導するドイツの台頭を許したため、2度の対戦で高いコストを支払った。
- アメリカは日本が外交、国防の能力を持つ「普通の国」になることを許さない。
- 現在の国際社会で真の発言力を持つのは核保有国だけである。ドゴールはそれを見抜いていた。
中国の核戦力に日本は屈服する 今こそ日本人に必要な核抑止力 (小学館101新書)
- 作者: 伊藤貫
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/01
- メディア: 単行本
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