全3巻の大作。元自衛隊の特殊工作員グループが起こした一大テロ。。北朝鮮への潜伏工作が上層部により中断され、仲間を抹殺された過去から、寝ぼけた日本を覚醒することを目的とする新右翼をスポンサーに海新都心を舞台に暴れまくる。立ち向かうは同じ特務工作員とハム(公安)の脂身と揶揄される中年の刑事。自らの地位と権益にしか興味のない政治家、官僚への批判、変わる国際情勢、米中の狭間で孤立する日本の立ち位置と作者の視点は現実社会に即している。CIAの情報提供者とのやりとりが意味深で興味をそそる。作者の重厚な作風で、最後は感動を呼ぶが、いかんせん全体が長すぎて読破には力がいった。
- 走って縮まらない距離はこの世にない。
- アメリカはすべてを単純化、共通分母化してグローバルスタンダードを作り上げた。
- アメリカは戦後日本にとって精神的な父親。
- アメリカは日本を大人として認めているが、日本から観れば冷たすぎる父親に見える。
- 親子関係に関する認識の違い。米では親子は別の人格。日本はもっとWET。
- 作者: 福井晴敏
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