俺は中小企業のおやじ

一代にしてスズキを世界企業に育てた著書の自伝。2輪から軽自動車さらに普通車と町工場から世界企業へ。カリスマのイメージが強いが婿養子として一族に入り、当初社内の風当たりは強かったようだ。製造も営業も徹底した現場主義。トップダウンの即断で世界を相手にわたりあう。GMとの提携、インドへの進出の成功も氏の個人的な力量と魅力に負うところが大きい。後継車と頼んだ自らの婿養子を亡くし現役にやむなく復帰した内部事情まで告白。論旨明快。平易な記述。最近のビジネス書では一番。

  • 杉の木は折れるが、竹は折れない。= 竹は成長の間に節が入り強い。最近の急成長は逆に危惧。
  • 危機は25年周期でやってくる。前回の経験者が残っていない。
  • 投資は3年で回収する。「先憂後楽」
  • 「小少軽短美」がモットー
  • 自動車業界でM&A成功はない。他人の工場の体質は簡単に変わらない、時間はかかるが自社工場。
  • エンジン排気量1CCあたり、2輪も4輪も販売価格は1000円。原付は5万円。軽は60万。リッターカーは100万。

俺は、中小企業のおやじ

俺は、中小企業のおやじ