政治とケータイ

著者は松下政経塾の出身。新進党民主党衆院議員であったが、郵政選挙での落選を機に転身。ソフトバンクの社長室長になる。米英では一般的な政財の「回転ドア」を使い自らの経験を事業展開に活かす。特に力を入れるのは携帯事業の許認可と光ファイバーのNTT寡占の打破。私企業の利益でなく国民の利益のためとのこと。日本の成長率を3%に戻すためには、コンテンツを含めたIT分野のさらなる発展が必要と力説。印象的なのは孫正義の決断力と理想主義。新見市で携帯電話の不通箇所を根絶する講演は印象的。「言い訳無しで谷底をはってでも必ずつないで見せる」。政治家独特の自慢話がやや気になるが明るい性格で帳消し。返却期限がありあわてて読了したが、満足できる内容。
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  • ボーダフォンの買収は2兆円=消費税の1%分
  • 人間は初めて聞くと違和感、2回目は共感、100回聞くと真実
  • 政治家は3回聞くと自分の意見になる。


プロジェクト成功の3要素

  1. 大義名分の明確化
  2. 象徴の擁立
  3. 情報発信


政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記 (朝日新書)

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